▼ この記事の内容
営業とマーケティングの共同研修は、目的と対象者を決め、同じ教材で顧客理解・引き継ぎ・説明資料の修正を練習するよう企画します。作成する資料、実務で使う担当者、記録を確認する責任者と確認日を研修設計表に記入し、演習の回答と実務での使用状況を分けて確かめます。
共同研修の企画には、目的・対象者・準備物・演習手順・成果物・実務で試す担当・確認日の7項目を整理します。営業とマーケティングが練習する仕事を、研修後に質問や資料を使う場面まで含めて決めるためです。
顧客情報の引き継ぎを扱うなら、情報を渡す人と受け取る人が同じ教材を使い、次に聞く質問までそろえる演習を考えます。説明資料の修正を扱うなら、顧客からの追加質問と修正箇所を対応させ、誰が内容を確認するかも決めます。
人事などの企画担当に向けて、目的と参加者の選び方、架空の問い合わせ文を使う演習例、部門ごとの担当、演習前後と実務での確認方法を順に整理します。研修設計表と評価表の記入例を、自社の対象業務に合わせて企画を具体化する材料として使えます。
営業とマーケティングの共同研修で目的と参加者を決める
共同研修で達成したいことを決める
営業とマーケティングの共同研修は、顧客情報の引き継ぎなど、両部門で練習する仕事を決めることから始めます。対象者・演習内容・担当者・研修後の確認方法をそろえ、研修で作った質問や資料を実務で使うところまで企画します。
目的は、参加者が何を行うかまで具体化します。たとえば、問い合わせ情報から顧客の課題と未確認事項を整理し、営業が次に聞く質問を添えて引き継ぐことを目標にします。さらに、商談で出た追加質問を説明資料へ反映する作業まで含めると、両部門が同じ教材を使って練習する範囲が明確になります。
企画には、目的・対象者・準備物・演習手順・成果物・実務で試す担当・確認日を記入する研修設計表を使います。以下は、引き継ぎを扱う場合の記入例です。目的に対応する成果物を先に決め、演習で作るものと研修後に使うものがつながっているかを確認します。
| 項目 | 記入例 |
|---|---|
| 目的 | 営業が次に聞く質問を選べるように、把握済み情報と未確認事項を分けて引き継ぎます。 |
| 対象者 | 問い合わせ情報を整理する担当者と、引き継ぎ後に顧客へ確認する営業担当者が参加します。 |
| 準備物 | 人工の問い合わせ文、架空の検討条件、情報を整理する記入欄を用意します。 |
| 演習手順 | 情報を整理して引き継ぎ、受け取った担当者が不足する情報を伝えます。その後、担当を交代して確認します。 |
| 成果物 | 把握済み情報・未確認事項・次の質問・次の担当を記入した引き継ぎ表を作ります。 |
| 実務で試す担当 | 実際の引き継ぎに表を使う担当者を、両部門で決めて記入します。 |
| 確認日 | 引き継ぎを実務で試す機会に合わせて、記録を確認する日を決めます。 |
研修の目的には、作成した表や質問を実務で使い、両部門の責任者が使用記録を確認するところまで含めます。担当や引き継ぐ範囲が未確定なら、研修で練習する仕事を選ぶ前に整理します。部門間の分担を検討する際は、マーケティングと営業の連携設計をご確認いただけますと幸いです。
営業AI・営業DX セールスイネーブルメントでマーケティングが担う役割と営業成果につなげる連携設計
仕事の分担に合わせて参加者を選ぶ
参加者は、研修で扱う仕事を実際に担当している人から選びます。人事が企画と教材の準備を進め、営業が顧客との会話で確認する内容を検討し、マーケティングが問い合わせ情報や説明資料を整理する分担を出発点に、自社の担当に合わせて調整します。
部署名や役職名だけで選ぶと、演習で作った資料を実務で使う人が参加していない場合があります。引き継ぎを練習するなら、情報を渡す人と受け取る人の両方を対象にします。説明資料を修正するなら、顧客からの質問を把握する人と、資料を修正する人を参加者に含めます。
営業とマーケティングを兼務する組織では、同じ人が受け持つ仕事を担当表に記入します。参加人数を増やすために仕事を分けず、問い合わせ情報を整理するときと、顧客へ追加質問をするときに、それぞれ何を確認するかを明記します。演習で担当役を交代する場合も、研修後の担当は実際の分担に戻して確認します。
| 担当する仕事 | 参加者を選ぶ基準 | 責任者と確認する内容 |
|---|---|---|
| 研修を企画します。 | 人事など、目的・教材・実施条件をそろえる担当者が参加します。 | 対象業務に合う教材と、成果物を確認する欄が準備されているかを確認します。 |
| 顧客へ質問します。 | 営業など、引き継いだ情報を使って顧客と会話する担当者が参加します。 | 演習で作る質問を実務で誰が使い、どの記録を確認するかを決めます。 |
| 問い合わせ情報と説明資料を整理します。 | マーケティングなど、情報を引き継ぎ、資料を作成・修正する担当者が参加します。 | 引き継ぐ情報の範囲と、資料の修正内容を確認する人を決めます。 |
両部門の責任者には、参加者の選定に加えて、研修後に何の記録を確認するかを決めてもらいます。人事は、その確認に必要な教材や記入欄がそろっているかを点検します。責任者が演習に参加しない場合も、成果物の確認を誰が受け持つかを企画に記入し、必要な顧客情報と教材の準備へ進めます。
共同研修で使う顧客情報と教材を準備する
顧客情報を演習用の教材に整理する
以下の演習では、問い合わせを受ける側の営業・マーケティングを担当役とし、顧客企業内の引き継ぎに関する架空の相談文を使います。両部門が同じ情報で検討できるよう、顧客の課題・把握済みの検討条件・追加で確認する情報の記入欄を用意します。実顧客の氏名・企業名・問い合わせ原文は教材例に持ち込みません。
架空の問い合わせ文には、困っている仕事と知りたい内容を入れます。記入例は「問い合わせ内容を営業へ渡す際に、確認漏れが起きています。
担当者によって渡す情報が違うため、共通の記入欄を検討しています。運用を始める前に準備することを知りたいです」とします。この文から把握できる課題と、まだ分からない検討条件を分けます。
| 記入欄 | 記入例 |
|---|---|
| 顧客が伝えた課題 | 営業へ情報を渡す際に確認漏れが起き、担当者ごとに渡す内容が異なっています。 |
| 把握済みの検討条件 | 共通の記入欄を検討しており、運用開始前に必要な準備を知りたいと伝えています。 |
| 未確認事項 | 不足している情報の種類、現在の引き継ぎ方法、運用を始めたい時期は分かっていません。 |
| 営業が追加で確認する質問 | 引き継ぎ後、顧客へ聞き直している情報は何ですか。 |
| マーケティングが追加で確認する質問 | 問い合わせを受けた時点で、どの情報を確認し、営業へ渡していますか。 |
営業とマーケティングの参加者は、同じ教材の質問欄へ、それぞれ追加で確認したい内容を記入します。問い合わせ文に書かれていない予算や決裁者は、推測で埋めず未確認事項として残します。実際の顧客資料を教材に使う場合は、利用許可と共有範囲を確認し、氏名・企業名など顧客を特定する情報の扱いを決めてから準備します。
演習で使う記入欄を統一する
演習ごとに、使う教材と完成させる成果物を対応させます。人事は、前述の目的・対象者・準備物・演習手順・成果物・実務で試す担当・確認日を7列の研修設計表にまとめます。以下の記入例をもとに、準備する教材と参加者が書く欄をそろえます。
| 目的 | 対象者 | 準備物 | 演習手順 | 成果物 | 実務で試す担当 | 確認日 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 顧客の課題と未確認事項を分けて整理します。 | 問い合わせ情報を整理する担当者と、顧客へ質問する担当者が参加します。 | 架空の問い合わせ文と、課題・検討条件・未確認事項・追加質問の記入欄を用意します。 | 問い合わせ文の該当箇所を確認し、把握済み情報と追加で聞く内容を記入します。 | 課題と次に確認する質問を記入した表を作ります。 | 実際の問い合わせ情報を整理する担当者を決めて記入します。 | 実務で使った記録を確認する日を決めて記入します。 |
| 営業が次に確認する質問を選べるように情報を引き継ぎます。 | 情報を渡す担当者と、受け取る営業担当者が参加します。 | 課題整理の成果物と、把握済み情報・未確認事項・次の質問・次の担当の記入欄を用意します。 | 情報を引き継ぎ、受け取った担当者が不足する内容を確認します。 | 次の質問と担当を記入した引き継ぎ表を作ります。 | 実際に情報を渡す人と受け取る人を決めて記入します。 | 引き継ぎ後の使用記録を確認する日を決めて記入します。 |
| 顧客からの追加質問への回答を説明資料に反映します。 | 顧客の質問を把握する担当者と、説明資料を修正する担当者が参加します。 | 架空の追加質問、説明資料の記入例、修正箇所・修正内容・確認が必要な情報の記入欄を用意します。 | 質問に対応する説明箇所を確認し、修正案と未確認事項を記入します。 | 追加質問に対応した説明資料の修正案を作ります。 | 修正した資料を顧客への説明に使う担当者を決めて記入します。 | 資料を使った記録を確認する日を決めて記入します。 |
課題整理の欄は、問い合わせ文のどの記述を根拠にしたかが分かるようにします。引き継ぎ欄には整理した情報と次の質問を移し、資料の修正欄には追加質問と変更する説明箇所を対応させます。演習ごとに別の教材へ切り替える場合も、参加者がどの情報を引き継いで使うかを明記します。
既存の社内書式を使う場合は、必要な情報を記入する位置を両部門で確認します。欄が不足していれば追加し、担当者や確認日は自社の仕事と実践の機会に合わせて決めます。教材と記入欄がそろったら、顧客の課題整理、営業への引き継ぎ、説明資料の修正を順に試す演習へ進めます。
共同研修の演習例|顧客理解・引き継ぎ・説明資料の見直し
演習例:顧客の課題を具体的に整理する
顧客理解の演習では、架空の問い合わせ文から、顧客の課題・把握済みの検討条件・未確認事項・追加質問を整理します。営業とマーケティングが同じ教材を使い、それぞれの判断を問い合わせ文の記述と照合します。
前述の、営業への引き継ぎで確認漏れが起きているという問い合わせ文を使います。参加者は、顧客が困っている仕事と、希望している対応に当たる文を抜き出します。その後、問い合わせ文だけでは分からない内容を未確認事項の欄へ記入します。
以下は、課題と質問を対応させる記入例です。営業側は顧客へ追加で尋ねる内容を考え、マーケティング側は問い合わせ時点で把握している情報を確認します。質問を作る際は、どの未確認事項への回答が必要なのかを表で対応させます。
| 顧客の課題 | 根拠の文 | 未確認事項 | 次の質問 |
|---|---|---|---|
| 営業へ情報を渡す際に確認漏れが起きています。 | 問い合わせ文に、引き継ぎの際に確認漏れが起きると書かれています。 | 営業が引き継ぎ後に聞き直している情報は分かっていません。 | 引き継ぎ後、顧客へ聞き直している情報は何ですか。 |
| 担当者ごとに渡す内容が異なっています。 | 問い合わせ文に、担当者によって渡す内容が異なると書かれています。 | 現在使っている書式と、記入内容の違いは分かっていません。 | 現在はどの書式を使い、何を記入して営業へ渡していますか。 |
| 共通の記入欄を使う前に、準備することを確認したいと伝えています。 | 問い合わせ文に、共通の記入欄を検討しており、運用開始前の準備を知りたいと書かれています。 | 運用を始めたい時期と、準備を担当する人は分かっていません。 | いつから使い始めたいと考えており、準備は誰が担当しますか。 |
記入後は、課題の根拠を問い合わせ文のどこから抜き出したか、両部門で確認します。予算や決裁者など、教材にない情報を推測で埋めていた場合は、未確認事項へ戻します。完成した課題整理表を、次の引き継ぎ演習の材料にします。
顧客の検討過程を整理する演習は、外部の講座案内にも見られます。中小企業大学校の公開カリキュラム「営業戦略のつくり方」では、顧客の購買プロセスを整理し、営業戦略の実行計画を作る演習が案内されています。[1]
参考:営業戦略のつくり方|中小企業大学校
演習例:次に聞く質問まで引き継ぐ
引き継ぎの演習では、課題整理表を使い、営業が次に確認する質問を選べるように情報を渡します。把握済み情報・未確認事項・次の質問・次の担当を記入し、受け取った人が次に何を確認するか説明します。
最初はマーケティング担当役が、問い合わせ文で分かっている内容と未確認事項を営業担当役へ渡します。営業担当役は、顧客へ確認する質問を選び、情報が足りなければ渡した人へ伝えます。情報を渡す側は、その指摘をもとに引き継ぎ表を補います。
以下の記入例では、営業担当役が顧客企業に尋ねる質問と、マーケティング担当役が受け取った問い合わせ文を点検する作業を分けます。顧客企業内の運用は問い合わせ文に記載がなければ未確認とし、顧客へ尋ねる質問に残します。次の担当には、その質問や点検を受け持つ担当役を記入し、実務では自社の分担に合わせて担当者を決めます。
| 把握済み情報 | 未確認事項 | 次の質問 | 次の担当 |
|---|---|---|---|
| 営業への引き継ぎで確認漏れが起きています。 | 聞き直している情報の種類は分かっていません。 | 引き継ぎ後、顧客へ聞き直している情報は何ですか。 | 営業担当役が、顧客へ確認する質問として選びます。 |
| 顧客企業では、担当者ごとに営業へ渡す内容が異なっています。 | 顧客企業が問い合わせ時点で確認する項目と、営業へ渡す項目の対応は分かっていません。 | 御社では、問い合わせを受けた時点でどの情報を確認し、営業担当者へ渡していますか。 | マーケティング担当役が、受け取った問い合わせ文に回答がないかを確認し、不明な場合は営業担当役へ顧客に尋ねる質問として渡します。 |
| 共通の記入欄の運用開始前に、準備することを知りたいと伝えています。 | 運用を始めたい時期は分かっていません。 | いつから共通の記入欄を使い始めたいと考えていますか。 | 営業担当役が、顧客へ確認する質問として選びます。 |
確認する基準は、受け取った人が表を使って、把握済み情報と次の確認内容を説明できるかです。説明できない箇所があれば、どの情報が不足しているかを記録して表を修正します。その後、担当役を交代して同じ表を使い、渡す側と受け取る側の両方で不足を点検します。
演習例:顧客に伝わる説明資料に修正する
説明資料の修正演習では、架空の追加質問と資料の記入例を使い、質問への回答をどこへ追加するか検討します。営業担当役が顧客の質問を共有し、マーケティング担当役が修正箇所と説明文を選びます。
教材には、引き継ぎ演習に続く追加質問として「共通の記入欄を使い始める前に、誰が何を確認する必要がありますか」を用意します。説明資料の修正前の文は「両部門で共通の記入欄を使います」とします。参加者は、追加質問に答えるために不足している説明を確認します。
以下は、追加質問と修正案を対応させる記入例です。営業担当役は質問の意味が修正案に反映されているかを確認し、マーケティング担当役は資料のどこを変更するかを記入します。説明の根拠を確認する担当役も、修正案と併せて残します。
| 追加質問 | 修正箇所 | 修正案 | 根拠の確認担当 |
|---|---|---|---|
| 共通の記入欄を使い始める前に、誰が何を確認する必要がありますか。 | 「両部門で共通の記入欄を使います」とだけ説明している箇所を修正します。 | 運用開始前に、情報を渡す担当者と受け取る営業担当者が、把握済み情報・未確認事項・次の質問を記入する位置を確認します。実際の担当者と開始日は、両部門で決めます。 | 営業担当役が次の質問を選ぶために必要な情報を確認し、マーケティング担当役が元の教材との対応を確認します。 |
修正後は、質問で尋ねられた担当者と確認内容が、説明文に含まれているかを点検します。未確認の価格や性能は記入欄を空欄にし、確認が必要な内容と担当を別に残します。修正案を完成させたら、資料を実務で使う人と、その使用記録を確認する人を決めます。
演習中と研修後の部門ごとの担当を明確にする
共同研修の企画には、演習で資料を作る担当と、研修後に実務で使う担当を記入します。担当する仕事に加えて、記録を確認する責任者と確認日も決めます。
演習中に行う作業を部門ごとに整理する
演習中の担当は、顧客情報の整理、質問の作成、説明資料の修正という作業ごとに決めます。営業・マーケティング・人事の部門名だけで分担せず、誰が作り、誰が内容を確認するかを担当表に記入します。
以下は、前述の課題整理表・引き継ぎ表・説明資料の修正案を使った担当の記入例です。営業は顧客との会話で確認したい内容を示し、マーケティングは問い合わせ情報と資料を見直します。人事は教材・実施条件・確認欄をそろえ、判断が異なる箇所を確認する責任者も決めておきます。
| 演習で行う作業 | 作成する担当の例 | 確認する担当と内容の例 |
|---|---|---|
| 顧客情報を整理します。 | マーケティング担当役が、問い合わせ文から把握済み情報と未確認事項を記入します。 | 営業担当役が、顧客へ質問するために不足している情報を確認します。 |
| 次に聞く質問を作ります。 | 営業担当役が、引き継ぎ表の未確認事項に対応する質問を記入します。 | マーケティング担当役が、問い合わせ時点の情報で答えが分かっている質問がないか確認します。 |
| 説明資料を修正します。 | マーケティング担当役が、追加質問に対応する修正箇所と説明文を記入します。 | 営業担当役が、顧客の質問に答える説明が含まれているか確認します。 |
| 演習の準備と確認を進めます。 | 人事などの企画担当が、教材・実施条件・成果物の確認欄をそろえます。 | 企画担当が、両部門で判断が異なる箇所を整理し、内容を判断できる責任者へ渡します。 |
作成と確認の両方を担当表に記入し、成果物を誰へ渡すかまで決めます。兼務の場合は同じ人の名前を各作業に記入し、演習で担当役を交代しても実務の担当とは区別します。責任者が演習に参加しない場合は、確認を引き受ける人と確認方法を事前に決め、部門名だけで権限を判断しません。
実務で試す人と確認する日を決める
研修後の計画には、質問や説明資料を実務で使う担当者と、その記録を確認する責任者・確認日を記入します。確認日は、対象となる問い合わせ対応や商談の機会に合わせて決め、実際に試した内容を確認する予定を立てます。
前述の研修設計表にある実務で試す担当と確認日の欄を使い、確認する記録も両部門の責任者と決めます。営業側は使った質問と顧客の回答、マーケティング側は引き継いだ情報と資料の修正内容を確認する、という分担例が考えられます。以下のように、試す作業と残す記録を対応させます。
| 実務で試す作業 | 担当者の決め方 | 責任者が確認する記録 | 確認日の決め方 |
|---|---|---|---|
| 引き継ぎ表を使って情報を渡します。 | 問い合わせ情報を渡す担当者と、受け取る営業担当者を記入します。 | マーケティング側の責任者が引き継いだ情報を、営業側の責任者が受け取った後の不足事項を確認します。 | 対象の引き継ぎを試す機会を確認し、その記録を両部門で確認する日を決めて記入します。 |
| 演習で作った質問を顧客との会話で使います。 | 対象の問い合わせ対応や商談を担当する営業担当者を記入します。 | 営業側の責任者が、使った質問・顧客の回答・残った未確認事項を確認します。 | 対象の顧客と話す予定に合わせ、回答の記録を確認する日を決めて記入します。 |
| 修正した説明資料を顧客への説明に使います。 | 資料を使う営業担当者と、追加の修正を受け持つ担当者を記入します。 | 両部門の責任者が、使った資料・使用場面・説明後に出た質問を確認します。 | 資料を使う予定を確認し、使用記録を確認する日を決めて記入します。 |
確認した記録をもとに、両部門で質問や資料の修正内容と次に試す担当・確認日を決めます。実務で試す機会がなければ確認未実施と残し、成果が出なかった場合と区別します。担当と確認予定が決まったら、演習の成果物と実務の使用記録をそれぞれどの基準で確かめるかをそろえます。
共同研修の成果を演習と実務の記録で確認する
演習の成果物を共通の基準で確認する
演習の成果は、課題整理表・引き継ぎ表・説明資料の修正案を、両部門で共通の基準に照らして確認します。研修前後を比べる場合は、課題の難度や使える情報、作業時間などの条件をそろえ、回答のどこが変わったかを確かめます。
確認する基準は、演習で練習した行動に合わせます。顧客の課題整理なら、把握済み情報と未確認事項を分けているかを確認します。引き継ぎなら次の質問と担当が記入されているか、説明資料の修正なら追加質問への回答が含まれているかを確かめます。
以下は、演習前後の回答と実務での使用記録を分けて残す評価表の記入例です。研修前後の欄には、実際の成果物で確認した記述を入れます。表中の変化は架空の記入例であり、共同研修を実施した結果を示していません。
| 課題 | 確認する行動 | 根拠となる成果物 | 研修前の状態 | 研修後の状態 | 実務での使用記録 | 未確認事項 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 顧客の課題を整理します。 | 問い合わせ文で分かる情報と、追加で聞く内容を分けます。 | 課題整理表の根拠の文・未確認事項・次の質問の欄を確認します。 | 開始時の回答では、教材にない運用開始時期を推測で記入しています。 | 終了時の回答では、開始時期を未確認事項へ移し、確認する質問を記入しています。 | 問い合わせ対応で使った質問と回答を記録します。未実施なら、その旨を残します。 | 実際の問い合わせでも、推測と確認済み情報を分けて記入したかを確認します。 |
| 営業へ情報を引き継ぎます。 | 受け取る人が次の質問と担当を確認できるように記入します。 | 引き継ぎ表の把握済み情報・未確認事項・次の質問・次の担当の欄を確認します。 | 開始時の回答では、未確認事項だけを記入し、次の質問と担当が空欄になっています。 | 終了時の回答では、未確認事項に対応する質問と担当役を記入しています。 | 実際に渡した表と、受け取った人が不足を指摘した箇所を記録します。 | 次の確認内容を、受け取った人が表から判断できたかを確認します。 |
| 説明資料を修正します。 | 追加質問に対応する説明を、該当箇所へ反映します。 | 追加質問・修正箇所・修正案・根拠の確認担当を記入した表を確認します。 | 開始時の回答では、共通の記入欄を使うことだけを説明しています。 | 終了時の回答では、使い始める前に誰が何を確認するかを説明に加えています。 | 使った資料の版、説明した場面、説明後に出た質問を記録します。 | 追加した説明で回答できなかった質問と、根拠の確認が必要な内容を残します。 |
両部門で評価が分かれた場合は、それぞれが根拠にした記入箇所を照合します。「質問が具体的」といった基準だけでは判断がそろわなければ、どの未確認事項を尋ねる質問なのかまで確認内容を明記します。課題の難度や与えた情報が異なる場合は、点数だけで研修前後の優劣を決めません。
受講者の満足度は、課題への回答内容とは別に記録します。教材の分かりやすさや進め方への意見は研修の見直しに使い、行動を実行したかどうかは成果物で確かめます。演習で回答できた内容についても、実務で使ったかは使用記録から確認します。
実務で質問や資料を使った記録を確認する
研修後は、演習で作った質問や資料を、誰がどの場面で使ったかを記録します。両部門の責任者が成果物と使用記録を対応させ、顧客の回答や残った質問を確認し、次に修正する内容を決めます。
記録は、前述の実務で試す担当と確認日の欄につなげます。質問なら実際に尋ねた文と顧客の回答、資料なら使用した版と説明後に出た質問を残します。以下の記入欄を既存の業務記録へ加える方法も考えられますが、記録する内容と共有範囲は両部門で確認します。
| 記入欄 | 残す内容 |
|---|---|
| 使用した日と担当者 | 実際に質問した日、資料を使った日と、その担当者を記入します。 |
| 使用場面 | 問い合わせ対応、営業への引き継ぎ、商談での説明など、使った場面を記入します。 |
| 使った質問・資料 | 尋ねた質問の文、資料の版と使用箇所を、演習で作った成果物に対応させます。 |
| 顧客の回答・追加質問 | 質問への回答と、説明後に顧客から出た質問を記入します。 |
| 未回答の質問 | その場で答えられなかった内容と、回答に必要な確認事項を残します。 |
| 次の修正と確認予定 | 修正する質問や説明箇所、対応する担当者、次に記録を確認する日を記入します。 |
営業側の責任者は質問と顧客の回答を確認し、マーケティング側の責任者は引き継いだ情報や説明資料との対応を確認します。記録がなければ未取得、使う機会がなければ未実施として残し、成果が出なかった場合と区別します。実務で不足が分かった箇所は、質問や資料の修正内容と次の担当へつなげます。
受注率なども確認する場合は、比較する対象期間と、受注件数を何の件数で割るかを決めます。顧客層や営業体制、案件の進み方に違いがないかも確認し、数値の変化を研修だけの効果とは扱いません。演習の回答内容、実務での使用状況、営業成果を分けて記録し、確かめられた範囲を人事と両部門で共有します。
共同研修の使用記録を確認するとき、営業側でも振り返りの基準が担当者によって異なる場合があります。営業の振り返り基準も整理する段階であれば、以下の資料をご確認いただけますと幸いです。
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共同研修の開始前に必要な準備を確認する
開始前に足りない準備を洗い出す
共同研修を始める前に、人事などの企画担当は、研修設計表の対象者・教材・成果物・担当・確認日を点検します。記入の有無に加え、参加者が使う教材と完成させる資料が対応し、研修後に誰が試すかまで決まっているかを、両部門で確認します。
| 確認する項目 | 準備できているかを確かめる内容 |
|---|---|
| 対象者を確認します。 | 情報を渡す人・受け取る人・説明資料を修正する人など、演習で扱う仕事の担当者が参加者に含まれているかを確認します。 |
| 教材を確認します。 | 架空の問い合わせ文・検討条件・追加質問と、参加者が記入する欄がそろっているかを確認します。実際の顧客資料を使う場合は、利用許可と共有範囲、個人情報の扱いも確認します。 |
| 成果物を確認します。 | 課題整理表・引き継ぎ表・説明資料の修正案について、完成時に何を記入し、どの基準で確認するかが決まっているかを確認します。 |
| 担当を確認します。 | 演習で作成する人と確認する人、研修後に質問や資料を使う人、使用記録を確認する責任者が決まっているかを確認します。 |
| 確認日を確認します。 | 実務で試す機会に合わせて、両部門の責任者が使用記録を確認する日を決めているかを確認します。 |
空欄がある場合は、企画担当が不足している項目を整理し、準備を受け持つ人と完了を確認する日を記入します。教材が足りなければ、問い合わせ文や追加質問、記入欄をそろえてから演習の範囲を決めます。実務で試す担当が未定なら、両部門の責任者と対象業務を確認し、担当者と使用記録の確認予定を決めます。
顧客情報をどこまで共有するか、誰が営業へ情報を渡すかが未確定なら、研修で練習する仕事を選ぶ前に、両部門で共有範囲と分担を整理します。前述のマーケティングと営業の連携設計も補足として参照し、自社の仕事に合わせて研修設計表へ反映します。準備を補った後は、対象者・教材・成果物・担当・確認日が対応しているかを再度確認して、演習へ進みます。
まとめ
営業とマーケティングの共同研修は、両部門で練習する仕事と参加者を決め、同じ情報から判断できる教材を準備します。顧客の課題整理、次の質問まで含めた引き継ぎ、追加質問に対応する説明資料の修正を、成果物がつながる演習として企画します。
演習で作成・確認する人と、研修後に実務で使う人、使用記録を確認する責任者・確認日を決めます。成果は共通の基準で演習の回答を確かめ、実務で質問や資料を使った記録と分けて確認します。使う機会がなかった場合は未実施として残し、受注率などの変化を研修だけの効果とは扱いません。
まずは研修設計表の目的・対象者・準備物・演習手順・成果物・実務で試す担当・確認日を点検し、空欄に自社の対象業務と担当者、確認予定を記入します。
研修企画の担当と確認日を記入したうえで、営業側の振り返り基準も整理したい場合は、営業レビュー基準をそろえる型化テンプレートをご確認いただけますと幸いです。
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