サービス概要資料をダウンロード
FAZOM営業ラボ > 営業AI・営業DX
営業AI・営業DX

顧客管理ツールの選び方|移行・権限・引き継ぎを確認する手順

公開日: 更新日:

顧客管理ツールの選び方|移行・権限・引き継ぎを確認する手順

▼ この記事の内容

顧客管理ツールを選ぶ際は、企業、窓口担当者、案件、活動履歴を関連付け、次に対応する人が必要な情報を確認できるかを試します。候補製品の仕様と契約条件と自社の試行結果を分け、移行、引き継ぎ、権限、データの出力まで確認します。

顧客情報を共有する必要があっても、人数だけで無料版や製品種別を決めることはできません。複数の担当者、並行する案件、引き継ぎ、既存システムとの関係を、候補ごとに試します。

以下の表と記入例は、導入効果や特定製品の標準機能を示すものではありません。候補製品の公式情報、契約、デモ環境を照らすための説明用ひな型です。

管理したい情報と業務に必要な機能を決める

まず、会社、担当者、案件、活動を別の情報として扱い、どの関係を共有したいかを決めます。同じ会社名でも窓口や案件が異なれば、同じ記録にまとめる前に確認します。

企業・担当者・案件・活動を分けて関連付ける

複数の営業担当者が同じ顧客に関わる場合は、会社名だけで情報を統合せず、担当者、案件、活動の関係を確認します。並行案件や担当変更があると、会社単位のメモだけでは次の対応を判断しにくくなるためです。

下表は説明のための架空例です。青葉機器の二人の窓口と二つの案件を分け、活動記録に根拠となる接点を残します。実在の顧客データや製品出力ではありません。

情報と仮のID架空の記録関連先
企業 C01青葉機器窓口 P01・P02、案件 D01・D02
窓口 P01/P02佐藤さん(保守)/井上さん(新規導入)どちらも C01。案件ごとの窓口は別に記録
案件 D01/D02保守更新/新規提案D01 は P01、D02 は P02
活動 A01佐藤さんから更新条件の確認依頼D01・P01。D02 の合意として転記しない

CRM・SFA・名刺管理・表計算・ノーコードの役割を比較する

CRM、SFA、名刺管理、表計算、ノーコードは、顧客に関する情報を扱う役割が重なることがあります。名称だけで向き不向きを決めず、顧客接点、案件、活動、権限、履歴のうち何を共有したいかを候補ごとに確認します。

たとえば名刺情報を入口にしても、案件の進行や活動履歴は別の場所で管理することがあります。既存の記録を残すのか置き換えるのかも、候補製品の契約条件と移行方法を確認してから決めます。

必要条件と試行結果で無料・有料を比較する

無料・有料の違いは、利用人数だけでなく、必要な機能、履歴、出力、権限、移行と継続作業を候補製品の契約条件で確認して比べます。試行で確かめられない項目は、未確認として残します。

無料枠は人数に加え必要機能・履歴・出力・権限を確認する

無料枠を試すときは、検索、関連付け、登録件数の上限、履歴、出力、閲覧権限など、実際に必要な作業が候補製品の契約条件に含まれるかを確認します。少人数であっても、必要な権限やデータ出力の条件が合わなければ、人数だけで判断できません。

試行票には、必要性と確認結果を分けて記入します。デモで確認できた画面と、契約書や公式説明で確認すべき条件を混ぜないことが、後の比較をしやすくします。

確認項目自社で必要な理由候補ごとの確認方法
検索・重複確認同名企業を取り違えないデモと公式説明
履歴・出力引き継ぎに使う出力例と契約
閲覧・編集権限担当ごとに範囲を分ける権限設定の試行

初期費用から継続作業までを同じ期間で比べる

費用を比べるときは、席数やプランだけでなく、移行、連携、設定、運用を含めて同じ期間で記入します。確認できない金額や作業時間をゼロとして扱うと、候補間の比較が崩れます。

金額が未確定なら、見積に必要な条件を残します。対象者、保存する情報、連携範囲、権限、移行対象を整理すると、候補ごとに確認する質問をそろえられます。

費用・作業見積もりに渡す条件比較票に残すもの
利用料対象人数、必要機能、保存量、契約期間同一期間の税区分・支払条件をそろえた見積額
移行・初期設定企業・窓口・案件・活動の件数、添付、重複整理外部費用と社内作業時間を別記
連携接続先、方向、頻度、エラー対応追加料金の有無、設定・保守担当
教育・日々の管理研修、権限変更、項目修正、更新確認頻度と一回の作業時間。未計測は未確認
解約・切り替え出力形式、添付・履歴の取り出し、保存期間契約条件、出力作業、削除確認の担当

既存データの移行前に識別子と関連を確認する

本移行の前に、小さな対象でID、関連、重複、空欄、項目型、添付、権限、出力と復旧を試します。製品固有の挙動は一般化せず、候補環境で確認した結果を残します。

IDと関連付けを試行用データで照合する

HubSpotの公式ヘルプ「Understand the import tool」では、インポート時の識別子が更新、重複回避、関連付けに使われ、Record IDを指定した場合は他の識別子より優先されると説明されています。この記述はHubSpotのインポート機能の例であり、他の顧客管理ツールの共通仕様ではありません。

移行試行では、同名企業、担当者の異動、複数案件を含め、どのIDと関連先が残ったかを前後で照合します。照合できない関係は、本移行の前に確認事項として残します。

試す対象照合すること
同名企業別企業を統合していないか
担当者異動履歴と担当の関連
並行案件案件ごとの活動が混ざらないか

参考:Understand the import tool|HubSpot Knowledge Base

空欄・日付・選択値・添付・権限・復旧を事前に試す

HubSpotの公式ヘルプ「Format import files」では、既存値のあるレコードへ空欄をインポートしても既存値は削除されない例を示しています。空欄の扱いは製品、設定、項目によって異なるため、他の候補へ一般化せず、削除意図を含めて試行します。

日付や選択値、添付、閲覧権限も同じ試行票で確認し、前後の件数、関連先、差分、出力、復旧方法を記録します。問題が起きたときにどのバックアップから戻すかを決めずに本移行を始めません。

確認項目試行後に残す記録
空欄・項目型上書き・削除の挙動
添付・権限閲覧できる人と範囲
出力・復旧対象ID、差分、戻す手順

参考:Format import files|HubSpot Knowledge Base

入力・更新・引き継ぎの担当者とタイミングを決める

ツールを選んでも、入力する理由と確認する場面が決まらなければ、記録は使われにくくなります。商談準備、顧客フォロー、引き継ぎで使う情報から、担当と更新条件を決めます。

商談準備・顧客フォロー・引き継ぎで使う項目を定義する

入力不足を会議で使わないことだけに帰すのではなく、必要性、操作負担、項目定義、連携、権限を確認します。各項目について、どの場面で誰が確認し、情報が変わったときに誰が更新するかを記録します。

商談前に確認する項目、フォローで更新する項目、引き継ぎで必ず残す項目は同じである必要はありません。用途が異なる情報を一つの必須入力に詰め込まず、利用場面ごとに分けます。

商談記録を振り返りにも使う場合は、商談データを分析に使う視点も確認してください。記録から見つかった課題を商談前に練習する場合は、営業ロープレの選び方も参考になります。

営業AI・営業DX AI商談分析ツールおすすめ13選|商談解析AIを用途別に比較 営業AI・営業DX AIロープレとは?営業ツール15選を3軸比較|失敗しない選び方

引き継ぎでは事実・仮説・未確認事項・担当・期限・顧客合意を分ける

引き継ぎでは、旧担当の記憶や予測を確定情報にせず、確認済みの事実、仮説、未確認事項を分けて残します。次の担当者が顧客へ同じ確認を繰り返さないよう、根拠となる接点と次の質問も記録します。

たとえば「更新に前向き」は顧客の発言なのか担当者の見立てなのかで扱いが変わります。説明用の架空例として、担当、期限、顧客合意の有無を別欄にしておくと確認すべき事項を選べます。

区分架空の記入例
対象青葉機器/保守更新 D01/窓口 佐藤さん
確認済みの事実と根拠9月10日の面談で「更新条件を確認したい」と発言
担当者の仮説予算調整が論点かもしれない。顧客への確認は未実施
未確認事項・次の質問決裁者は誰か。更新条件のうち何を確認したいか
次の担当と社内期限営業担当の田中さんが9月18日までに確認の連絡
顧客合意連絡日時は未合意。社内期限を顧客との約束として扱わない
引き継ぎ完了条件田中さんが記録と関連資料を閲覧し、次の対応を引き受けたことを確認

権限・連携・退職時や解約時の対応を確認する

権限、連携、データの出力は、導入後に困らないよう候補環境と契約で確認します。記事の一般的な手順だけで、個別の法令適合や製品の設定可否を保証することはできません。

閲覧・編集・出力の権限と退職時の停止をデモで確認する

候補製品では、誰が閲覧、編集、出力できるか、退職や異動時にどのように停止するかをデモで確認します。顧客情報を扱う範囲、管理者の作業、ログや出力の扱いは、公式説明と契約も照らします。

顧客管理の記録から営業の練習課題を整理し、FAZOMの利用も検討する場合は、FAZOMの導入ガイドで導入条件を確認できます。

確認項目候補ごとの確認先
閲覧・編集・出力デモの権限設定と契約
退職・異動停止手順と管理者の作業
保管・連携公式説明、契約、情報システム担当の確認

連携方向・正本・失敗時の重複と欠落への対応を決める

連携を使う場合は、どのシステムを正本とし、どの方向に何の情報を渡すかを先に決めます。片方向か双方向か、失敗時に再送するのか確認するのかによって、重複や欠落を見つける手順が変わります。

連携の可否や設定範囲は候補製品ごとに異なります。失敗時に確認するID、件数、関連先、更新日時を試行票に残し、推測で記録を補完しない運用にします。

利用状況と営業判断を分けて評価する

更新されているかという利用状況と、営業の成果に関する判断は別に扱います。対象案件、観察期間、更新期限を先に固定し、記録の不足を営業能力や導入効果へ直結させません。

更新状況は期限を迎えた案件を分母にする

まず、何を更新したら完了とするかを決めます。たとえば「次の対応・担当・根拠を記録する」を必須項目とし、集計時点までに更新期限が到来した対象案件のうち、期限内に記録を完了した件数を数えます。期限後に入力した案件は、期限内完了とは分けて記録します。

顧客から返事がなくても、その事実と次の確認予定を記録すれば更新を完了できるルールにします。「顧客が未回答」と「担当が未入力」は別の状態です。失注済み案件を対象に含めるかも集計前に決め、都合に合わせて後から分母を変えません。

下表は、9月15日時点を集計日とした架空の記録です。期限が到来した案件は A・B・C の3件、期限内に記録を完了した案件は A の1件です。これは計算方法の例であり、目標値や導入効果を示す数字ではありません。

架空案件更新期限記録の状態顧客の状態・集計上の扱い
A9月12日9月12日に必須項目を記録顧客は未回答。期限内完了として数える
B9月12日9月14日に必須項目を記録期限後完了。分母に含め、期限内完了には含めない
C9月14日集計時点で未記録顧客の状態も未確認。分母に含める
D9月18日更新期限前今回の分母から除き、次回確認する

顧客の理由と営業の仮説を分けて次の質問につなげる

案件の停滞を営業担当者の能力不足と決めつけず、顧客が述べた理由と担当者の仮説を分けます。仮説は次回の質問に戻し、確認できた結果で更新します。

受注率などを確認する場合も、同じ対象条件と観察期間をそろえ、ツール導入が結果を生んだとは断定しません。

まとめ

顧客管理ツールは、必要な情報、更新する担当、利用場面、候補製品の仕様と契約条件を分けて確認すると選びやすくなります。小さな試行で関連、空欄、権限、出力と復旧を確かめ、引き継ぎと日々の更新に使える記録へ整えてください。

カテゴリ
この記事を書いた人
アバター画像
元電通、2016年創業。株式会社FAZOM代表取締役。自らの組織崩壊を原点に、営業プロセスを数字で再現する独自メソッド「メトリクスマネジメント」を体系化。累計200社超の営業組織を支援し、売上向上・新人の早期戦力化など成果を創出。