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HubSpotを営業で活用できていない原因と会議運用の見直し方

HubSpotを営業で活用できていない原因と会議運用の見直し方

▼ この記事の内容

HubSpotが営業で活用されないときは、入力量だけを増やす前に、営業会議で何を判断するか、案件ステージを何で区切るか、誰が更新するかを結び直します。

HubSpotを導入していても、会議では別の表を見ている、案件の状態が担当者ごとに違う、次回アクションが追えないという状態なら、設定不足だけが原因とは限りません。営業会議の問い、案件ステージの完了条件、必要な入力項目、更新担当が分かれていると、記録があっても判断に使いにくくなります。

この記事では、営業マネージャーが会議で使うHubSpot運用を見直す順番を、記入できる確認表とともに整理します。設定を増やす効果や売上への影響は断定せず、自社で確認できる記録と次の行動に焦点を当てます。

HubSpotを営業で活用できない原因を切り分ける

最初に「入力されない」「入力されても会議で見ない」「見ても次の行動が決まらない」を分けます。ひとつの対策でまとめて直そうとすると、現場に必要な変更が見えにくくなります。

入力不足と会議での未活用を分けて確認する

案件金額や次回予定が空欄なら、まず更新のタイミングと担当を確認します。一方で必要な項目が入っているのに会議で別資料を使うなら、課題は入力率ではなく会議の問いと画面のつながりです。

会議で「今週止まった案件はどれか」「次に誰が何を確認するか」と聞いているのに、その答えがHubSpotから出ない場合は、必要な項目かステージの定義を見直す候補になります。

案件の状態が担当者ごとに異なっていないか確認する

同じ案件をある担当者は「提案済み」、別の担当者は「見込みが高い」と呼ぶなら、ステージ名だけでは完了条件が共有されていません。状態名ではなく、顧客側で確認できた事実や次の約束で区切ると会議で確認しやすくなります。

たとえば「提案済み」には、提案資料を送っただけでなく、誰と内容を確認する予定かまで含めるかを決めます。その条件が決まっていない状態では、ステージの件数を比較しても同じ意味を持ちません。

営業会議の問いから案件ステージと入力項目を見直す

入力項目は、営業会議で判断する問いから逆に決めます。会議で使わない情報まで一律に必須にすると、記録の負担だけが増え、更新の理由を説明しにくくなります。

ステージは次の判断が変わる条件で定義する

HubSpotの公式ヘルプでは、パイプラインはステージを通過するプロセスを視覚化し、レコードがプロセスのどの段階にあるかを把握するために役立つと説明されています。自社のステージも、営業プロセスのどこにあるかを会議で確認できる条件にします。

ただし、公式ヘルプの説明は個別組織での定着や営業成果を示すものではありません。設定や編集に必要な権限・プランの条件もあり得るため、変更前に自社の利用条件を確認してください。

参考:オブジェクトパイプラインのセットアップと管理|HubSpot Knowledge Base

項目ごとに会議で使う質問を決める

「次回アクション」という項目なら、会議で誰がいつ何を確認するかを聞ける状態にします。項目名だけを並べるのではなく、空欄だった時に何を決めるのかまで決めると、更新の意味を共有できます。

失注理由も、記録すること自体を目的にしません。次の案件で確認する条件を選べる粒度か、複数の理由を同じ言葉へ押し込んでいないかを、会議後に振り返ります。

営業会議で使うHubSpotの運用確認表

以下は、設定を変更する前に会議運用をそろえるための記入用の表です。空欄を埋める過程で、今の情報だけでは答えられない問いを洗い出します。

会議で確認することHubSpotで見る項目・状態完了条件の記入例更新する担当
止まっている案件はどれか案件ステージ・最終更新日次の確認予定がない案件を区別する案件担当者
次に何を進めるか次回アクション・予定日相手、目的、期限を記録する案件担当者
案件を次の段階へ進められるかステージ・確認事項顧客側の確認者と次の約束がある営業マネージャーと案件担当者
次の案件で何を見直すか失注理由・会議メモ推測でなく確認できた理由を残す会議の記録担当

会議の前後で更新する担当者を決める

会議の前に案件担当者が最新の状況と次回予定を確認し、会議中はマネージャーが判断に必要な条件を問い、会議後は決まった行動を記録します。この分担が曖昧だと、会議中の口頭確認が記録に戻りません。

担当を固定できない場合は、更新できなかった理由も残します。忙しさだけで終わらせず、項目が多いのか、情報の入手先が分かれているのか、会議で使う問いが定まっていないのかを次の見直し材料にします。

記入例を使って曖昧なステージを洗い出す

「提案中」と書かれた案件を一件選び、提案内容を誰がいつ確認する予定かを表に書きます。書けないなら、提案の送付と顧客の検討開始を同じステージに置いている可能性があります。

この作業は、正しいステージ名を外部から持ち込むためのものではありません。自社の営業会議で次の行動が決まる単位を、参加者でそろえるための確認です。

見直し後に確認する記録と更新責任

変更後は入力件数だけで判断せず、会議で必要な案件情報を確認できたか、次回アクションが記録に戻ったかを見ます。短い期間の変化だけで結論を急がず、会議で答えられなかった問いも残します。

会議で答えられなかった問いを記録する

会議で答えが出なかった問いを、単なる入力漏れとして片付けないでください。必要な項目がない、ステージの完了条件が曖昧、担当が更新する時点を持っていないなど、原因を分けて残すと次の修正範囲を絞れます。

たとえば次回予定が空欄の案件が続くなら、会議で責める前に、予定を入れるのが商談直後なのか会議前なのかを決めます。決めた運用と実際の記録に差がある時は、手順を変更するか項目を見直します。

更新責任と設定変更の責任を分ける

案件情報を更新する責任と、パイプラインや必須項目を変更する責任は同じではありません。前者は営業会議の運用、後者は管理権限や全体への影響を確認してから扱います。

営業KPIの設計を見直す必要がある場合は、営業KPIを設計する基本手順も確認してください。

営業AI・営業DX 営業KPIの設計方法|進め方と失敗回避

小さく試してHubSpot運用を見直す進め方

最初からすべての項目や会議を変える必要はありません。ひとつの会議、ひとつのパイプライン、少数の確認項目から始めると、運用上の不足を具体的に見つけやすくなります。

変更前に残す記録を決める

試す前に、会議で使った問い、確認できなかった情報、会議後に決まった行動を残す形式を決めます。入力率や案件数だけでは、会議で判断できる状態になったかを十分に説明できません。

期間や対象チームを変える場合も、比較の条件をそろえないまま成果を断定しません。記録が不足している時は、不明なまま次の確認を決めます。

設定を増やす前に導入条件を確認する

連携、権限、料金、保管などの条件が関わる変更は、会議運用の改善とは分けて確認します。製品ごとの利用条件や自社の対応範囲を確かめずに、できることを決めつけないでください。

導入前に確認する観点を整理したい場合は、FAZOMの導入ガイドも参照できます。このリンクは相談前の判断材料であり、本文では個別の連携仕様や提供範囲を示していません。

振り返りで次に変えることを一つ選ぶ

振り返りでは、項目をさらに増やすか、ステージの定義を補うか、会議の問いを変えるかのうち、一つを選びます。複数の変更を同時に重ねると、何が会議の使いやすさに影響したのかを確認しにくくなります。

HubSpotを営業で使う目的は、記録を増やすことではなく、案件を進めるために必要な確認を会議でできるようにすることです。会議の問い、ステージ、入力項目、更新担当を一枚の表で見直し、次の会議で確かめることから始めてください。

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この記事を書いた人
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谷本潤哉
元電通、2016年創業。株式会社FAZOM代表取締役。自らの組織崩壊を原点に、営業プロセスを数字で再現する独自メソッド「メトリクスマネジメント」を体系化。累計200社超の営業組織を支援し、売上向上・新人の早期戦力化など成果を創出。