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生成AIの営業活用事例を工程別に整理|自社で小さく試す前に決めること

生成AIの営業活用事例を工程別に整理|自社で小さく試す前に決めること

▼ この記事の内容

生成AIの営業活用事例は、自社で試す条件に読み替えて使います。対象業務、成功の測り方、顧客情報の扱い、業務の進め方の変更を先に決め、出力を確認する担当を置いたうえで、1つの工程から期間を区切って記録を取り、続けるかどうかを判断します。

生成AIの営業活用事例を調べると、提案書やメールの下書き、商談記録の要約、トーク練習の題材づくりなど、業務ごとの使い方が数多く見つかります。ただ、事例を読み終えても、自社ではどの工程で試すのか、顧客情報を入力してよいのか、効果をどう確かめるのかが決まらないまま、検討が止まってしまうことがあります。

公開事例を自社で役立てるには、件数を集めるより、自社で試す条件に読み替えることが先です。本記事では、対象の営業業務、成功の測り方、入力する顧客情報の扱い、業務の進め方の変更という4つを先に決め、営業の工程ごとに入力するデータ・出力・確認する担当・確かめ方をそろえて整理します。

あわせて、顧客情報や商談記録を入力する前に個人情報保護委員会の注意喚起を踏まえて確認すること、出力を人が確認する担当と基準、1つの工程から期間を区切って試す進め方と、続けるか止めるかの条件までを扱います。

生成AIの営業活用事例を読む前に決める4つのこと

決める4つは対象業務・測り方・情報の扱い・進め方

生成AIの営業活用事例を読む前に決めるのは、対象にする営業業務、成功の測り方、入力する顧客情報の扱い、業務の進め方の変更の4つです。先に決めておくと、どの事例が自社の試行に使えるかを同じ観点で見比べられます。

  1. 対象の営業業務:試す業務を1つに絞ります。商談後の記録要約だけ、提案メールの下書きだけ、のように範囲を決めます。
  2. 成功の測り方:何が変われば続けるかを決めます。要約を直した箇所や確認にかかった手間など、記録する項目を先に書き出します。
  3. 入力する顧客情報の扱い:プロンプトに入れてよい情報と入れない情報を分けます。顧客名や担当者名を伏せるのか、利用するサービスの条件を確かめてから入れるのかを決めます。
  4. 業務の進め方の変更:出力を誰が確認し、どの時点で使うかを決めます。メールの送付前に担当営業が読み直す、要約を記録へ保存する前にマネージャーが目を通す、のように手順へ組み込みます。

公開されている活用事例の多くは、使った業務名と得られた結果を中心に紹介しています。読む側に4つの項目がないと、「自社でも使えそうだ」という印象は残っても、どの工程で、何を入力し、何を見て判断するかまでは決まりません。

4つのうち、成功の測り方と顧客情報の扱いは、試行を始めてから決めると記録や入力ルールが後追いになります。試行前の状態を残していないと、始めた後に何が変わったのかを比べる材料がなくなるため、この2つは事例を読む段階で案を作っておきます。

決める作業は営業マネージャーが一人で抱えなくてかまいません。対象業務と測り方はマネージャーが案を作り、顧客情報の扱いは情報システム担当と、進め方の変更は実際に使う担当営業と相談して決めると、試行が始まってから手順が現場で使われない事態を避けやすくなります。4つを決めたあと、生成AIが自社の営業にどれだけ役立つかは、試行中に残す記録で確かめます。

検討項目を営業の仕事に読み替える

Google Cloudのドキュメント「生成 AI のビジネス ユースケースの評価と定義」では、生成AIの使い道を評価・定義する際の確認項目として、ビジネス目標と成功の測り方、セキュリティやプライバシーなどの制約、エンドユーザーの使い方の想定、既存の業務プロセスやワークフローに必要な変更を挙げています。[1]前の見出しで挙げた4項目は、この確認項目を営業の仕事に置き換えたものです。

同ドキュメントはカスタマーサポートを例に説明しているため、営業で使うには言葉の置き換えが要ります。本記事では、各項目を営業マネージャーが決める内容へ次のように読み替えています。

確認項目営業での読み替え営業マネージャーが決めること
ビジネス目標と成功の測り方試す工程で何を変えたいか記録する項目と、記録する期間
セキュリティやプライバシーなどの制約顧客情報や商談記録をどこまで入力するか入力しない情報と、利用するサービスで確かめる条件
エンドユーザーの使い方の想定担当営業がいつ、どの作業の途中で使うか使う場面と、入力にかける手間の上限
業務プロセスやワークフローの変更出力の確認担当、保存先、承認の順番出力を顧客対応や記録に使う前の確認手順

読み替えで見落としやすいのは、エンドユーザーが営業マネージャーではなく担当営業だという点です。マネージャーが便利だと感じる使い方でも、商談の合間に入力する手間が増えれば、担当営業が使わなくなるおそれがあります。担当営業が生成AIを使う場面を、商談前の準備、移動中、商談後の記録作成のように具体的に書き出してから試す業務を選びます。

業務プロセスの変更も、営業では確認担当と承認の順番として表に出ます。提案メールの下書きを生成AIで作るなら、誰が送付前に読み、価格や納期の記載を何と照らすかまで決めて、初めて事例と自社の手順を比べられます。

参考:生成 AI のビジネス ユースケースの評価と定義|Google Cloud

事例の件数より自社の条件と照らし合わせる

活用事例を多く集めても、自社で何を試すかは決まりません。事例に書かれた成果は、その会社の対象業務、期間、測り方の下で出た値であり、自社で同じ結果になる見込みとしてはそのまま使えないためです。数値の読み方は、後ほど公開事例を自社に当てはめる条件として詳しく扱います。

事例と自社を照らし合わせる観点は、工程、データ、確認体制の3つです。事例で使われている営業の工程が自社にもあるか、事例と同じ種類の入力データ(商談記録、過去の提案書、顧客とのメールなど)が社内に残っているか、出力を確認できる担当を置けるかを順に確かめます。

3つのうち1つでも欠けていれば、その事例は自社でそのまま再現する候補から外し、欠けている条件を整える作業として扱います。商談記録を要約する事例に関心があっても、記録が担当者ごとの手元メモに散らばっているなら、先に記録の残し方を決めるほうが試行の結果を読み取りやすくなります。

生成AIを営業で使い始めるときの進め方や失敗の避け方を先に押さえたい場合は、営業マネージャー向けに生成AIの始め方と失敗回避をまとめた記事を確認してから、事例の読み方に進むと判断がぶれにくくなります。

営業AI・営業DX 生成AIの業務活用|営業の商談レビューと育成に効く始め方と失敗回避

4つの項目を営業責任者や情報システム担当と話し合う際は、導入前に確認する項目をまとめた次の資料もご活用ください。


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営業の工程別に見る生成AIの活用場面

工程別の試行検討表で入力と確認の担当を統一する

生成AIの営業での使い方を工程ごとに比べるときは、「入力するデータ」「出力」「人が確認する担当」「確かめ方」の4つをそろえて並べます。この4列で営業の主な工程を並べた「工程別の試行検討表」のひな型を示します。試す候補になる工程を、同じ観点で見比べるための一覧表です。

工程入力するデータ出力人が確認する担当確かめ方
商談準備相手企業の公開情報(企業サイト、公表資料)、顧客名を除いた自社の過去提案の要点商談で確認したい論点の候補と質問案担当営業(根拠にした記載を元の公開情報で照合)商談で実際に使った論点、事実と異なっていた記載
提案書やメールの下書き商談で合意した事項のメモ、最新版の製品資料、過去の提案書の構成提案書の構成案、営業メールの下書き送付する担当営業。価格や契約条件が入る文面は上長も確認送付前に修正した箇所と理由、差し戻した下書き
商談記録の要約と振り返り社内で決めた範囲の議事録メモや文字起こし決定事項・宿題・次回確認事項の要約、振り返りで話す観点商談に同席した担当営業。振り返りはマネージャー要約の修正箇所、記録へ保存する前に書き足した情報
トーク練習と育成過去の商談で出た質問や反論、自社の説明資料練習用の想定問答、言い方の違う反論の例マネージャーや経験のある営業採用した題材と直した内容、実際の商談で練習した答え方を使えたか

表の工程名は自社で使っている呼び方に置き換え、工程の区切り方や確認担当も商材や営業体制に合わせて、行を分けたり足したりしてかまいません。インサイドセールスと訪問営業で担当が分かれている組織なら、商談準備を2行に分けると、それぞれの確認担当がはっきりします。

4列のうち最も埋めにくいのは「人が確認する担当」の列です。この列が空欄のまま残る工程は、出力を顧客対応や記録に使う前に誰も目を通さないまま進むおそれがあります。担当を決められない工程は試す候補から外すか、担当を決めてから試します。

「確かめ方」の列には、改善の数値目標ではなく、試行中に記録する事柄を書きます。出力を直した箇所、差し戻した理由、確認にかかった手間のように、担当営業が日々の作業の中で残せる項目にしておくと、試行の終わりに続けるかどうかを話し合う材料がそろいます。

商談準備を公開情報の整理から始める

商談準備で生成AIを試すなら、相手企業の公開情報と自社の過去提案の要点を入力し、商談で確認したい論点の候補を出させるところから始めます。過去提案は顧客名や担当者名、連絡先など個人を特定できる記載を除いた要点にしておくと、個人情報を含まない入力から試せます。進め方は次の4段階です。

  1. 入力を用意する:企業サイトや公表資料から事業内容や最近の発表を集め、過去提案は顧客名を除いた要点にまとめます。
  2. 出力の形を指定する:「初回の商談で確認したい論点を挙げ、それぞれ根拠にした記載を示してください」のように、論点と根拠を対にして出すよう指示します。
  3. 根拠を照合する:担当営業が、根拠として示された記載を元の公開情報で確かめます。元の情報で見つからない論点は使いません。
  4. 使う論点を選ぶ:商談の目的に合う論点を担当営業が選び、質問の言い回しを自分の言葉に直します。

照合の段階は省きません。生成AIの出力には事実と異なる内容が含まれることがあり、相手企業の事業や発表を取り違えたまま商談で触れると、顧客からの信頼を損ねるおそれがあります。論点と根拠を対で出させるのは、担当営業が照合する箇所を見つけやすくするためです。

マネージャーが試行中に見るのは、出力の出来栄えより、担当営業が論点の候補をどう使ったかです。商談後に「使った論点」と「使わなかった論点とその理由」を短く残してもらうと、どの入力が準備に役立ったかを比べる材料になります。

準備を進めるうちに、相手の担当者名や過去のやり取りも入力したくなる場面が出てきます。顧客名や個人情報を入れるかどうかは、入力してよい情報の範囲と利用するサービスの条件を社内で決めてから判断します。

提案書やメールは下書きまでを任せる

提案書や営業メールで生成AIに任せる範囲は下書きまでにし、顧客へ送る前の確認は人が行います。送った文面は、生成AIが作った部分も含めて自社から顧客への正式な説明として受け取られ、誤りがあればそのまま自社の説明として扱われるためです。送付前に人が必ず確認する対象は次のとおりです。

  • 数値:金額、数量、契約期間など
  • 価格と条件:割引、支払条件、適用範囲
  • 納期と時期:納品日、導入開始の時期、回答期限
  • 固有名詞:顧客の社名・部署名・担当者名、自社の製品名やプラン名
  • 約束に当たる表現:「対応します」「実施します」など、自社の義務として読める記述

確認担当は送付する担当営業を基本にし、価格や契約条件が入る文面は上長も確認する手順にします。誰が何を見るかを決めないまま下書きを使い始めると、担当営業は「生成AIが整えた文面だから」と見直しを省き、上長は「担当が見ているはず」と考え、確認が互いに任されたまま送られるおそれがあります。

下書きの確認を楽にするのは、入力側の工夫です。商談で合意した事項のメモと、製品資料の最新版を渡したうえで、「資料に記載のない条件は書かず、空欄として残してください」と指示すると、人が埋めるべき箇所が文面の中で見分けやすくなります。人の確認で誤りをすべて防げるとは言えないため、送付後に誤りが見つかった場合の訂正の手順も合わせて決めておきます。

確認で直した箇所は、試行中の記録として残します。同じ種類の修正が続く場合は、入力した資料が古くないか、指示に条件が抜けていないかを見直します。

商談記録の要約と振り返り分析に活用する

商談記録の要約では、入力する記録の範囲、要約を確認する担当、振り返りで見る観点の3つを先に決めてから使います。要約は社内の記録として残り、後から上長や引き継ぎ先の担当者も読むため、商談準備やメールの下書きよりも確認の手順をはっきりさせておきます。

入力する範囲は、担当営業の議事録メモだけにするのか、商談の文字起こし全体を入れるのかを決めます。顧客の発言をそのまま含む文字起こしには、個人情報や取引条件が入りやすくなります。文字起こしを入力するのは、社内の入力ルールと利用するサービスの条件を確かめてからです。

要約の確認は商談に同席した担当営業が行い、決定事項・宿題・次回確認事項が実際の商談と一致しているか、顧客が言っていない内容が加わっていないかを確かめ、直してから記録へ保存します。担当営業が同席していない商談を要約する場合は、保存前に誰が確認するかを別に決めておきます。

振り返りでは、マネージャーが確認済みの要約を材料に、顧客の懸念にどう答えたか、次回までに何を確認するかを担当営業と話します。生成AIに「顧客が示した懸念と、それに対する自社の回答を対にして並べてください」のように観点を指定しておくと、振り返りの会話で見る箇所を絞り込めます。

担当営業ごとに指示文が違うと、要約に並ぶ項目や細かさがばらつき、振り返りで商談同士を比べにくくなります。指示文を一から作る前に、決定事項とToDoを分けて整理するプロンプト例を参考にし、自社の記録の形式に合わせて項目を調整してから試すと、チーム内で要約の書き方をそろえられます。

営業AI・営業DX AI議事録プロンプトで商談の決定事項とToDoを抜け漏れなく整理する方法

営業トーク練習と育成教材づくりに活用

トーク練習と育成で生成AIを使う場面は、練習の題材づくりです。過去の商談で実際に出た質問や反論、価格への懸念、他社との違いを尋ねられた場面のやり取りを材料に、想定問答や言い方の違う反論の例を作らせます。

使い方の一例として、マネージャーが過去の商談で出た「今期は予算が取れない」という反論を入力し、同じ趣旨でも言い方や背景の違う反論をいくつか作らせる方法があります。新任の営業はその中から自分が答えにくいものを選んで練習し、マネージャーや経験のある営業が答え方を聞いて助言します。

題材は、練習に使う前にマネージャーや経験のある営業が確認します。自社の製品にない機能を前提にした質問や、実際の顧客が口にしそうにない反論が混ざることがあるためです。採否は、自社の商談で出たことのある内容か、これから担当する顧客層で出そうな内容かを基準に決めます。

確かめるのは、練習した答え方が実際の商談で使えたかどうかです。練習で扱った反論に近い質問がその後の商談で出たとき、練習した答え方を使えたか、使えなかったなら何が違ったかを、振り返りの場で担当営業から聞き取ります。

練習の相手役まで生成AIに任せる使い方もありますが、題材を誰が作り、誰が確認するかを先に決めておけば、手元の生成AIで題材づくりから試す場合も、専用の仕組みを検討する場合も、同じ観点で比べられます。次のセクションでは、ここまでの工程別の使い方を踏まえて、公開事例を自社に当てはめるときに確認する条件を整理します。

公開事例を自社に当てはめるときに確認する条件

成果の数値は対象・期間・測り方とセットで読む

公開事例に書かれた成果の数値は、その会社や調査の対象業務・期間・測り方の下で出た値です。自社で同じ結果になる見込みとしてそのまま使わず、数値のそばに書かれた条件を読み取ってから、自社で何をどの期間で測るかを決めます。事例を読むときは、次の4項目を確かめます。

  • 対象業務:どの工程の、どの作業に生成AIを使った結果か
  • 期間:いつからいつまで、どれくらいの長さで測った値か
  • 測り方:何を数えた値か。担当者の自己申告か、記録からの集計か
  • 比較の有無:使う前の状態や、使わなかったチームと比べた値か

4項目のうち事例に書かれていないものがあれば、その数値は自社の見込みを考える材料になりにくくなります。比較の相手が示されていない場合、同じ時期に営業体制や商材、担当者の顔ぶれが変わっていたかどうかも分からず、生成AIを使ったことでどれだけ変わったのかを読み取れません。

上長から他社の成果を示されて検討を求められた場合や、社内の稟議で他社の数値を使いたい場合も、同じ4項目で説明します。「この事例は提案メールの下書きに使い、作成時間を測った値なので、自社でも同じ工程で作成時間と修正箇所を記録して確かめる」のように、事例から借りるのは数値ではなく測り方だと伝えておくと、試行の結果が事例と違っても、どこが違ったのかを落ち着いて話し合えます。

入力データと確認担当が自社に揃っているか確認

事例を自社に当てはめられるかは、事例と同じ種類の入力データが社内に残っているかと、出力を確認できる担当を置けるかの2点で判断します。商談記録を要約する事例なら記録そのものが、提案書の下書きを作る事例なら過去の提案書や最新の製品資料が、生成AIに渡す材料として必要です。

入力データで確かめるのは、あるかどうかだけでなく、使える形で残っているかどうかです。議事録が担当者ごとの手元メモや個人のメールに散らばっている、過去の提案書が古い版のまま共有フォルダに残っている、といった場合は、事例と同じ入力を渡せないため、出力を事例と比べる前提がそろいません。どこに何が保存されているかを一度書き出すと、すぐに試せる工程と、先に整える作業が分かれます。

確認担当に求められるのは、出力の中身を判断できることです。提案メールなら商材と顧客の事情を知る担当営業、商談記録の要約なら商談に同席した担当営業が確認しますが、育成用の題材を新任の営業だけで確かめるのは難しくなります。事例に確認の手順が書かれていない場合は、自社で誰が確認するかを決められるかどうかを当てはめの条件にし、決められない工程は候補から外します。

AIエージェントの自動実行事例とは分けて読む

公開されている活用事例には、生成AIが下書きや要約を作り、人が確認してから使う事例と、AIエージェントが判断から実行までを担う事例が混在しています。両者は人が関わる箇所が違うため、同じ一覧に並んでいても、自社で試すときに決める内容が異なります。

見分けるときは、出力が人の確認を経ずに顧客や社内システムへ届くかどうかを見ます。メールの送付、記録の登録、顧客への返信までを自動で行う事例では、下書きを人が確かめる使い方の検討項目に加えて、どこまでの操作を任せるかという権限の範囲や、誤った実行を止める手順も決める必要があります。

本記事で扱う工程別の使い方は、人が確認してから使う事例が前提です。自動で実行する事例に関心がある場合も、まずは同じ工程で下書きや要約を人が確認する形で試し、どの箇所で出力を直しているかを記録しておくと、任せる範囲を後から検討するときの判断材料がそろいます。

自社で試す候補を条件別に絞り込む

自社で試す候補は、商談記録の残り方、確認担当の有無、顧客情報の入力ルールの3つの条件で絞り込みます。条件が欠けている場合は、その条件を必要としない工程から試すか、条件を整えてから試すかを、次のように選びます。

  • 商談記録が残っていない場合:記録を入力に使わない商談準備や、提案メールの下書きから試します。並行して、記録の残し方を決めます。
  • 記録は残っているが、要約を確認する担当がいない場合:確認担当を決めてから、商談記録の要約を試します。
  • 顧客情報の入力ルールがない場合:入力前の確認を先に行い、ルールが決まるまでは顧客名や個人情報を含まない入力で試せる工程に限ります。
  • 記録・確認担当・入力ルールがそろっている場合:商談記録の要約と振り返り、育成の題材づくりなど、自社で手間がかかっている工程から1つを選びます。

絞り込みの結果は、どの工程が優れているかの順位ではありません。自社の今の条件ですぐに試せる工程と、条件を整えてから試す工程を分けたものです。候補が複数残った場合は、担当営業が日々繰り返している作業のうち、出力の確認にかかる手間が小さい工程を1つ選ぶと、試行の記録を集めやすくなります。

条件を整える作業も、試行の準備として記録に残します。記録の残し方や確認担当が決まった段階で候補を見直せば、最初に外した事例を後から試す判断も可能です。どの工程を選ぶ場合でも、顧客情報や商談記録を生成AIに入力する前に社内で確かめておく事柄があるため、次のセクションで順に整理します。

顧客情報や商談記録を入力する前に確認すること

個人情報を含む入力で確認すること

個人情報保護委員会「生成AIサービスの利用に関する注意喚起等」(2023年6月2日)では、個人情報を含むプロンプトを入力する場合は利用目的の達成に必要な範囲内かを確認し、本人の同意なく個人データを含むプロンプトを入力する場合は提供事業者が機械学習に利用しないこと等を十分に確認するよう求めています。[2]

注意喚起は、機械学習への利用を確認する理由として、本人の同意なく入力した個人データが応答結果の出力以外の目的で扱われる場合には、個人情報保護法に違反する可能性があることを挙げています。確認の対象は、自社がプロンプトに入れる情報の利用目的と、入力を受け取るサービス側での扱いの両方です。

営業の仕事に当てはめると、商談記録や議事録、顧客とのメールには、顧客企業の担当者名や連絡先、商談での発言が含まれていることが多くあります。こうした記録をそのまま入力して商談の要約やメールの下書きを頼めば、そのプロンプトは個人情報を含むものになります。どの情報を入力してよいかは、自社の利用目的と利用するサービスの条件を照らし合わせて、社内で決めます。

参考:生成AIサービスの利用に関する注意喚起等|個人情報保護委員会

利用目的の範囲と入力してよい情報を決める

最初に、自社が顧客に示している個人情報の利用目的を確認します。プライバシーポリシーや契約書に書かれた利用目的と、生成AIで試す業務(商談記録の要約、提案メールの下書きなど)を並べ、試す業務がその範囲に入るかを、営業マネージャーと個人情報の管理を担当する部署で確かめます。

次に決めるのは、担当営業が迷わず判断できるよう、入力する情報を区分した一覧です。区分の分け方は会社ごとに異なるため、次の表は社内で話し合う際の書き出し例として使い、自社の情報の種類に置き換えて埋めます。

区分書き出す情報の例社内で決めること
入力してよい情報相手企業の公開情報、自社の製品資料、個人を特定しない商談の要点担当営業が確認なしで入力できる範囲
条件付きで入力する情報顧客企業名や担当者名を伏せた商談記録伏せ方のルールと、入力前に確かめるサービスの条件
入力しない情報個人の連絡先、秘密保持の対象として預かった資料入力しない理由と、代わりに使う方法

決めたルールの置き場所は、担当営業が生成AIを使う場面で見返せる場所です。顧客企業名を「A社」、担当者名を「先方の部長」のように置き換えるなら、置き換えの書き方まで例文で示しておくと、担当者ごとの伏せ方をそろえる手がかりになります。試す業務を広げるときや、新しい種類の情報を入力したくなったときは、同じ手順で利用目的の範囲を確かめ直します。

AI学習利用と保存条件の事前確認

前述の注意喚起が求める機械学習への利用の確認は、利用する生成AIサービスごとに行います。利用規約やプライバシーに関する説明、管理画面の設定を読み、次の観点で入力データの扱いを確かめます。

  • 学習利用:入力したデータがサービスの学習に使われるか、使われない設定を選べるか
  • 保存:入力と出力の履歴がどこに、どれくらいの期間保存されるか、削除できるか
  • 閲覧範囲:履歴を社内の誰が見られるか、管理者が利用状況を確認できるか
  • 契約の単位:個人のアカウントでの利用か、会社として契約した利用か

同じ名前のサービスでも、個人向けと法人向けで学習利用や保存の条件が異なる場合があります。担当営業が個人のアカウントで生成AIを使い始めていると、会社として確かめた条件とは別の条件で顧客情報が入力されるため、試行で使うアカウントと契約を先にそろえます。

確かめた内容として記録に残すのは、確認した日、読んだ文書の名称、選んだ設定です。利用規約や設定項目はサービス側で改定されることがあるため、記録があれば、改定の知らせを受けたときにどの項目を見直せばよいかがすぐに分かります。規約の読み取りや設定の管理は、情報システム担当と分担して進めます。

商談記録の保存範囲を社内で統一する

生成AIを商談記録に使うと、情報の置き場所が増えます。元の録音やメモ、生成AIに入力した文章、出力された要約のそれぞれについて、どこに保存し、誰が閲覧でき、いつまで残すかを、営業と情報システム担当でそろえます。

出力された要約をCRMやSFAへ保存する場合に確かめるのは、要約に顧客の個人情報がどこまで残るかと、保存先を閲覧できる人の範囲です。元の記録を残す範囲が担当者ごとに違うと、要約を後から見返したときに根拠をたどれなくなるため、商談記録を後から使える形で残す方法もあわせて決めておきます。

営業AI・営業DX 商談データを蓄積する方法|判断に使う項目と更新ルールの決め方

入力や保存の範囲が自社の取扱いとして適切かどうか判断に迷う場合は、個別の取扱いを法務担当や専門家に確認してください。入力と保存の範囲が決まったら、次のセクションで、生成AIの出力を誰がどの基準で確認するかを決めます。

生成AIの出力を人が確認する担当と基準の決め方

用途別(送付・保存・判断)の確認者を配置

生成AIの出力を確認する担当は、出力を何に使うかで分けて決めます。用途は、顧客へ送る文面、CRMやSFAへ保存する記録、社内の判断に使う材料の3つです。出力には事実と異なる内容が含まれることがあるため、用途ごとに「誰が確認してから使うか」を試行の前に決めます。

用途出力の例確認する人確認するタイミング
顧客への送付営業メールの下書き、提案書の文面送付する担当営業。価格や契約条件が入る場合は上長も確認送付の前
記録への保存商談記録の要約、決定事項と宿題の一覧商談に同席した担当営業CRMやSFAへ保存する前
社内の判断商談の振り返りの観点、案件の論点整理判断するマネージャー(元の記録と突き合わせる)会議や判断に使う前

確認する人数と範囲を変える基準は、誤りが残ったときに顧客へどれだけ影響するかです。顧客へ送る文面は、一度届くと取り消せないため、送る本人が全文を読み、価格や納期などの約束が入る場合は上長も目を通す手順にします。社内でしか使わない振り返りの観点は、判断するマネージャー1人の確認で進めるなど、用途に合わせて人数と観点を調整します。

確認者には、出力の元になった情報を見られる人を選びます。商談に同席していない人は、録音や議事メモなどの元の記録を照合できる場合を除き、要約に書かれた発言が実際にあったかを判断できません。担当営業が休暇や外出で確認できない日に備えて、代わりに確認する人と、確認が済むまで出力を使わない決まりもあわせて決めておきます。

事実・数値・固有名詞の確認基準を決める

確認基準は、出力のどの部分を、何と照らし合わせるかを項目ごとに決めます。文章の読みやすさより、元の資料や記録と照合できる項目を優先して確認します。営業の出力で照合先をそろえておきたい項目は、次の4つです。

確認する項目出力に含まれる例照らし合わせる先
事実相手企業の事業内容、商談での発言や決定事項相手企業の公開情報、議事録メモや文字起こし
数値金額、数量、日付、期間見積書、社内の料金資料、商談記録
固有名詞企業名、部署名、担当者名、製品名名刺、CRMやSFAの登録情報、最新版の製品資料
約束事項価格、納期、提供範囲、次回までの宿題商談で合意した記録、社内の承認内容

生成AIは、入力にない内容を補って自然な文章に仕上げることがあります。要約に元の記録にない発言が入っていたり、メールの下書きに合意していない納期が書かれていたりしても、文章が自然に整っていると、読み流して見落とすことがあります。照合先がない記述は、送付や保存の前に削るか、「確認中」と分かる形に書き換える基準にしておきます。

決めた基準を一覧にする目的は、確認者が毎回同じ順番で見られるようにすることです。担当営業ごとに見る場所が違うと、ある人は数値を照合し、別の人は固有名詞だけを見るといったばらつきが出ます。試す工程を広げるときは、新しい工程の出力にどの項目が含まれるかを洗い出し、一覧に照合先を書き足します。

誤りが見つかったときの差し戻しと記録方法

誤りを見つけたときは、見つけた人がその場で直す誤りと、試行を管理するマネージャーへ差し戻す誤りを分けます。誤字や言い回しは、担当営業がその場で直して使う対象です。元の記録にない発言が要約に入っていた、合意していない条件が下書きに書かれていたなど、入力の範囲や手順を見直す必要がある誤りは、マネージャーへ共有して扱いを決めます。

記録に残すのは、見つけた日、工程、誤りの種類(事実・数値・固有名詞・約束事項)、見つけた人、直した内容、顧客に届く前か後かです。人が確認しても見落としは起こり得るため、顧客へ送った後に誤りが分かった場合に、誰が訂正の連絡をするかも決めておきます。記録が同じ項目でそろっていれば、どの工程のどの種類の誤りが多いかを試行の振り返りで確かめられます。

確認手順を具体的に組み立てるときは、営業や顧客対応で起きた誤出力の例と、送付前の確認手順を見ておくと、自社の基準に足りない項目を見つけやすくなります。確認担当と基準、差し戻しの記録が決まったら、次のセクションで、小さく試して確かめる進め方を決めます。

営業AI・営業DX 生成AIハルシネーションの事例|営業・顧客対応で必要な運用ガード設計

小さく試して確かめる進め方と確認項目

試行対象工程と実施期間を決定する

小さく試す進め方は、対象工程を1つ選ぶ、入力ルールを決める、確認担当を置く、期間と測る項目を決める、振り返って判断する、の5段階です。工程と期間を絞ると、試行中の記録を同じ条件で比べられます。

  1. 対象工程を1つ選ぶ:商談準備、営業メールの下書き、商談記録の要約など、試す工程を1つに絞ります。
  2. 入力ルールを決める:プロンプトに入れてよい情報と入れない情報を、利用するサービスの条件と合わせて決めます。
  3. 確認担当を置く:出力を使う前に、誰が何と照らし合わせるかを決めます。
  4. 期間と測る項目を決める:試す期間、期間中に記録する項目、続けるか止めるかの条件を書き出します。
  5. 振り返って判断する:期間の終わりに記録を読み、続ける・広げる・止めるのどれにするかを決めます。

対象工程は、前のセクションまでで絞り込んだ候補のうち、入力するデータと出力を確認する担当が両方そろう工程から選びます。商談準備と記録の要約を同時に始めると、確認の手間が増えたときにどちらの工程が原因かを切り分けられません。最初の工程で、決めた確認と記録を期間中続けられたかを確かめてから、次の工程へ広げます。

期間は、固定の日数ではなく自社の商談サイクルに合わせて区切ります。メールの下書きのように件数が日々発生する工程と、商談の件数に左右される記録の要約では、同じ期間でも集まる記録の量が異なるためです。期間中に振り返りへ使える件数がたまる長さを目安にし、始める前には現在の作業の進め方と手間を書き残して、比べる材料を用意します。

試行中に記録する確認項目

試行中は、生成AIの出力がどう使われ、どこで人の手が入ったかを記録します。記録する項目を試行の前に決めておくと、振り返りの場で担当営業ごとの感想を並べるだけで終わらず、同じ観点で結果を読めます。記録する項目の例は次のとおりです。

記録する項目書き方の例振り返りで確かめること
使った回数工程ごとに、生成AIの出力を使った件数試行が現場で実際に使われていたか
出力を修正した箇所修正した部分と、事実・数値・固有名詞・約束事項のどれに当たるかどの種類の直しが多いか
差し戻した件数と理由マネージャーへ共有した誤りと、その理由入力ルールや手順を見直す必要があるか
確認にかかった手間1件の確認にかかったおおよその時間、または以前と比べて増えた・同じ・減った確認の手間が作業全体に見合っているか
担当者の所感使いやすかった点、使わなかった場面とその理由件数だけでは見えない使われ方

記録の手間が大きいと、試行の途中で記録そのものが止まりがちです。記録用のシートは1枚にまとめ、修正箇所と差し戻しの欄は、前のセクションで決めた差し戻しの記録と同じ項目にそろえます。担当営業が毎回すべてを書くのが難しい場合は、使った回数と修正箇所だけを都度書き、所感は週に一度まとめて聞くなど、書く頻度を項目ごとに分けます。

確認にかかった手間は、時間を正確に測れなくても、試行前に書き残した作業の進め方と比べて増えたか減ったかを残せば振り返りに使えます。削減時間などの数値目標だけを判断の基準にすると、目標に届いたかどうかに目が向き、どの工程のどの出力で手が止まったかを読み落としやすくなります。続けるか止めるかの条件は次に扱うように試行前に決めておき、期間中は記録から何が起きたかを確かめます。

継続・拡大・中止の判定条件を決める

続けるか、対象を広げるか、止めるかの条件は、試行を始める前に決めておきます。結果を見てから条件を決めると、期待に合う記録だけを拾って判断しがちになり、関係者の間で結論が割れたときに立ち返る基準がありません。条件の例は次のとおりです。

判断決めておく条件の例
続ける期間を通して出力が使われ続け、修正や差し戻しが確認担当の手間の範囲に収まっている
対象を広げる続ける条件を満たし、隣の工程でも入力するデータと確認担当がそろっている
止める入力できる情報が足りず出力をほとんど使えなかった、または確認の手間が作業の短縮分を上回った
条件を変えて試し直す使われなかった理由が入力ルールや指示文にあり、直せば同じ工程で試し直せる

判断は記録に基づいて行い、一度の試行の結果だけで生成AIの効果と決めつけないようにします。期間中に担当者の異動や商材の変更、繁忙期が重なれば、記録が変わる理由は生成AIだけではありません。振り返りでは、記録と並べて同じ時期に起きた出来事も書き出し、変化の理由を一つに絞らずに読みます。

止めると判断した場合も、その理由は次の試行に使える材料になります。入力できる情報が足りなかったのか、確認の手間が見合わなかったのか、担当営業の使い方がそろわなかったのかを残しておけば、別の工程を選ぶときや条件を変えて試し直すときに、前回と同じ理由で止まっていないかを確かめられます。判断を下すのは試行を管理するマネージャーとし、対象を広げる場合は営業責任者と合意してから進めます。

営業責任者と情報システム部への報告内容

試行を始める前に、営業責任者と情報システム担当へ共有する内容を1枚にまとめます。共有する内容がそろっていないと、試行の途中で入力してよい情報や判断の基準を問われ、説明のたびに資料を作り直すことになります。共有する項目は次の4つです。

  1. 対象工程:どの営業工程で、どの担当営業が使うか
  2. 入力ルール:プロンプトに入れてよい情報と入れない情報、利用するサービスと規約で確かめた条件
  3. 確認担当:用途ごとに出力を確認する人と、誤りを見つけたときの差し戻し先
  4. 測る項目と期間:試行の期間、記録する項目、続ける・広げる・止めるの条件

情報システム担当が確かめたいのは、どのサービスに、誰が、どの情報を入力し、出力をどこへ保存するかです。入力ルールの項目には、入力しない情報の一覧と、学習利用や保存の条件を確かめた結果を添えます。営業責任者に対しては、期間と判定条件を先に示しておくと、試行の結果を報告するときに何をもって続けるのかを同じ基準で話し合えます。

試行の結果、特定の工程で継続して使うと決まった段階では、会社として契約した汎用の生成AIサービスのままでよいか、営業向けのツールを検討するかを判断する場面が出てきます。ツールの検討へ進む場合は、用途別に営業AIツールの種類を比べる観点を確認し、試行で記録した工程と確認の手順に合う種類から比べ始めます。

営業AI・営業DX 営業AIツール比較|6カテゴリ別の選び方と導入前チェックリスト

まとめ

生成AIの営業活用事例は、件数を集めて比べるより、自社で試す条件に読み替えてから使います。事例に書かれた成果の数値は、その会社の対象業務・期間・測り方の下で出た値のため、自社では数値ではなく測り方を借りて確かめます。

試す前に決めるのは、対象にする営業業務、成功の測り方、入力する顧客情報の扱い、業務の進め方の変更の4つです。そのうえで工程を1つ選び、入力してよい情報を社内で区分し、出力を送付・保存・判断に使う前に誰が何と照らし合わせて確認するかを決めておきます。顧客情報を入力する場合の前提は、利用目的の範囲と、利用するサービスの学習利用や保存の条件を確かめておくことです。

期間は自社の商談サイクルに合わせて区切り、出力を直した箇所や差し戻した理由、確認にかかった手間を記録します。続ける・広げる・止める条件を試行前に決めておけば、結果を営業責任者や情報システム担当と同じ基準で話し合えます。

試す工程と確認担当を決めたら、営業責任者や情報システム担当と共有する確認項目の整理に、以下のガイドをご活用ください。


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谷本潤哉
元電通、2016年創業。株式会社FAZOM代表取締役。自らの組織崩壊を原点に、営業プロセスを数字で再現する独自メソッド「メトリクスマネジメント」を体系化。累計200社超の営業組織を支援し、売上向上・新人の早期戦力化など成果を創出。