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商談・営業スキル

建築営業のコツは?初回相談から次回準備までの商談の進め方

建築営業のコツは?初回相談から次回準備までの商談の進め方

▼ この記事の内容

注文住宅の建築営業では、希望する暮らしを起点に予算の対象範囲と土地の状況を確かめ、提案と見積もりへ反映します。商談後は顧客の回答と未確認事項を分け、設計担当への確認内容と担当を記録します。営業マネージャーは部下の発言と顧客の返答から、次回試す質問や説明を決めます。

顧客の希望は聞けたものの、次回の提案に何を準備すればよいかが決まっていない。注文住宅の商談を指導する営業マネージャーに向けて、商談記録から確認する条件と、次回までの準備を整理します。

建築営業では、希望する暮らしを起点に、予算に含める費用と土地の準備状況を確かめます。家族が優先した希望に沿って提案と見積もりを説明し、顧客へ尋ね直す内容と設計担当へ確認する内容を分けて残します。

初回相談から設計提案までの進め方を、商談確認表と引き継ぎ表の架空の記入例で示します。部下の発言と顧客の返答を照らし合わせ、次回に試す質問や説明を決める際にも参考にしていただけます。

建築営業の商談で確認する条件と順序

注文住宅の商談では、顧客の希望を次回の提案に使うために、回答済みの条件と追加確認が必要な条件を整理します。営業マネージャーは部下の記録を見て、提案の前提に使える情報と、顧客や設計担当に確かめる情報を確認します。

次回の提案に必要な条件から確かめる

注文住宅の建築営業では、希望する暮らしを起点に、予算に含める範囲と土地の準備状況を確かめます。顧客の回答を記録し、未確認事項の確認先を決めてから、次回の提案に使う条件を整理します。

最初は、家を建ててどのような暮らしをしたいかを把握します。現在の住まいで不便に感じていることや、家族が優先したい希望を記録し、その希望を検討するために必要な予算と土地の情報へ話を進めます。

予算は金額だけでなく、土地・建物・諸費用のどこまでを含むかを確かめます。土地が決まっていれば手元の資料と不足する情報を確認し、決まっていなければ土地探しで優先したい条件を残します。以下の順番を目安に、既に回答を得た内容は記録を使って整理します。

  1. 希望する暮らしと、家族が優先したい条件を把握します。
  2. 予算の対象範囲と、土地の準備状況を確かめます。
  3. 顧客の回答を、次回の提案に使う条件として記録します。
  4. 未確認事項について、顧客と自社のどちらが確認するかを決めます。
  5. 確認済みの条件をもとに、提案する内容と設計担当へ相談する内容を整理します。

初回相談で全項目を聞き終える必要はありません。顧客がまだ決めていない内容は未定と残し、次回の提案を準備するうえで必要な確認を優先します。部下への指導でも、質問した項目の数だけでなく、回答を提案の準備にどう使うかを確かめます。

確認済みの内容と未確認の内容を分ける

商談記録では、顧客が答えた内容、営業担当の解釈、まだ確認していない内容を分けて残します。予算や土地が未定の場合は仮の前提と明記し、顧客が確定した条件として設計担当へ渡さないようにします。

たとえば、架空の記入例として、顧客が収納を増やしたいと話した場合を考えます。回答欄には収納への希望を残し、営業担当が考えた大きな収納室の案は提案候補として別に記録します。必要な収納量や配置が未確認なら、顧客の希望と提案候補が同じ意味かを次に確かめます。

確認済みという表示には、何を確認したかを添えます。希望予算を聞いたことと、その予算に土地代や諸費用が含まれることを確認したかは、別々に記録します。顧客が回答した範囲と、追加で確かめる内容を以下のように並べます。

確認する項目 記録する内容 未確認の場合の扱い
予算の対象範囲 顧客が示した予算と、含めると回答した費用を記録します。 土地・建物・諸費用のうち、どこまで含むかを顧客に確認します。
土地の準備状況 顧客から聞いた準備状況と、受け取った資料を記録します。 土地が未定なら探す条件を整理し、資料が不足していれば取得先を確認します。
家族の希望 誰がどの希望を話したかと、合意を確認した優先順位を記録します。 家族で話し合っていない希望は、未合意と残します。
設計担当への確認事項 顧客の希望と営業が説明した内容を分けて記録します。 実現できるか未確認の内容は、設計担当へ確認してから顧客に回答します。

商談後は、未確認の項目ごとに確認先と次の作業を決めます。担当や回答期限が決まっていない場合も、そのまま未確定と残します。次回の準備に使う情報をそろえるために、まず予算・土地・希望する暮らしを具体的に整理していきます。

初回相談で予算・土地・希望の暮らしを整理する

注文住宅の初回相談では、予算の対象範囲、土地の準備状況、家族が希望する暮らしを記録します。営業マネージャーは、部下が聞いた回答と未確認事項を見て、顧客へ尋ね直す内容と設計担当へ確認する内容を整理します。

予算に含める範囲と土地の準備状況を確認する

予算は、土地取得・建物・その他の費用のどこまでを含むかを確認します。土地については、決まっている場合は手元の資料と不足する情報を、未定の場合は探す条件を記録し、次回の提案に使う前提を整理します。

顧客が希望予算を答えても、その金額が建物だけの予算か、土地取得まで含む総額かは別に確かめます。その他の費用も含めて考えているかを記録し、回答がない範囲は未確認と残します。部下の記録を確認する際は、金額の記載だけで予算の確認を終えたと判断しないようにします。

土地が決まっている場合は、顧客が持っている資料の種類と、営業担当が実際に受け取った資料を分けて残します。資料を持っているという回答だけで、設計担当が必要な情報を確認したことにはなりません。土地が未定なら、希望する地域や通勤・通学への希望など、探す際に優先する条件を整理します。

商談確認表には、顧客の回答、未確認事項、次に確認する相手、次回提案への使い方を並べる方法を提案します。以下は架空の記入例です。初回相談で全項目を埋めることを目的にせず、次回の準備に必要な確認から進めます。

商談確認表の架空の記入例
確認項目 顧客の回答 未確認事項 次に確認する相手 次回提案への使い方
予算の対象範囲 土地取得と建物を合わせて考えています。 その他の費用も予算に含めるかは確認していません。 営業担当が顧客に確認します。 費用を整理する対象範囲を決めます。
土地の準備状況 候補の土地があり、紹介資料を持っています。 紹介資料の内容と、設計の検討に必要な追加情報は確認していません。 営業担当が顧客から資料を受け取り、設計担当に不足する情報を確認します。 希望する住まいを検討する前に、必要な土地情報をそろえます。
希望する暮らし 洗濯物を片付ける移動を減らしたいと考えています。 現在の移動経路と、どの作業を負担に感じるかは確認していません。 営業担当が顧客に確認します。 家事のどの作業を変えたいかを設計担当へ伝えます。
家族の優先条件 相談に参加した家族は収納を増やしたいと話しています。 ほかの家族の希望と、家族で合意した優先順位は確認していません。 営業担当が顧客に、家族で話し合った内容を確認します。 合意済みの希望と、まだ相談が必要な希望を分けます。
検討時期 住み替えを希望する時期はあります。 時期を決める理由と、家族で合意しているかは確認していません。 営業担当が顧客に確認します。 希望時期と、社内で確認が必要な日程を分けて整理します。

表の未確認事項は、提案の前提として使う前に確かめる内容です。予算について顧客の希望を聞いたことと、融資の判断が済んだことは分けて扱います。土地の資料を受け取った場合も、建築可否を営業担当だけで確定せず、設計担当など必要な確認先へ渡し、回答を得てから顧客へ説明します。

希望する暮らしと家族が優先する条件を整理する

希望する暮らしは、現在の住まいで不便に感じる場面と、新居で変えたい行動を対応させて記録します。家族の希望は誰が話したかを残し、相談に参加した人の意見を家族全員の合意として扱わないようにします。

LIFULL HOME’S Businessさんの住宅営業の解説では、希望する暮らしや、子育て・家事で困っていること、現在の住まいで使い勝手が悪い部屋を尋ねる方法が紹介されています。[1]質問方法の紹介を踏まえ、記録には部屋や設備への希望だけでなく、その希望が出た理由も添えます。

架空の記入例として、収納を増やしたいという希望と、洗濯物を片付ける移動を減らしたいという希望を考えます。どちらも収納に関係しますが、収納量を増やすことと、片付ける場所を変えることでは検討する内容が異なります。営業担当は現在の片付け方と負担を感じる場面を確認し、収納室を設ける案など、自分が考えた提案は顧客の回答と別に記録します。

家族の希望が異なる場合は、営業担当が優先順位を決めるのではなく、家族でどこまで話し合ったかを確認します。相談に参加していない家族の意見は未確認と残し、合意済みの条件だけを次回提案の前提にします。初回ですべての希望を確定する必要はなく、次回の提案に影響する内容を顧客と確かめます。

部下の記録欄や質問の準備方法から見直す場合は、顧客の回答と次回の確認事項を聞き取り表に残す方法も確認いただけます。一般的な商談の記録方法を参考にしながら、注文住宅では予算の対象範囲・土地資料・家族の希望を具体的に残します。確認した優先条件をもとに、次は提案の理由と見積もりに含む範囲を説明します。

商談・営業スキル 営業ヒアリングのコツと流れ|質問例とシート項目

参考:【顧客獲得】建築業で売れる営業の4つのコツ|LIFULL HOME’S Businessさん

家族の優先条件に沿って提案と見積もりを説明する

提案では、家族が優先した希望と、間取りや設備を選んだ理由を対応させて説明します。営業マネージャーは、部下の説明に顧客の回答が反映されているかと、見積もりの対象範囲が明確かを確認します。

優先した希望と提案内容を結び付けて説明する

提案内容は、家族が合意した優先条件に結び付けて説明します。希望がまだまとまっていない場合は、営業担当が選んだ案を家族の決定として扱わず、どの希望を優先して検討した案なのかを伝えます。

LIFULL HOME’S Businessさんの住宅営業の解説では、顧客の希望に近い施工事例を使って説明する方法が紹介されています。[2]事例を示す際は、希望と一致する点に加え、今回の土地や予算との違いも説明します。自社の提案を整理する場合は、以下の架空の記入例のように、希望・提案・理由・未確認事項を並べます。

希望・提案・見積もりを対応させる架空の記入例
顧客の希望 提案内容 優先した理由 見積もりで確かめる内容 未確認の条件
洗濯物を片付ける移動を減らしたいと話しています。 洗濯する場所の近くに収納を設ける案を検討します。 収納量だけでなく、片付ける際の移動を減らす希望に対応させます。 提案した収納と、その工事が見積もりに含まれるかを確認します。 必要な収納量と配置について、顧客と設計担当に確認します。
家族で過ごす部屋を広くしたいと話しています。 家族で過ごす部屋と収納の面積配分を検討します。 家族で過ごす場所を優先する希望に対応させます。 間取りの変更を見積もりに反映しているかを確認します。 収納への希望と比べた優先順位を、家族で合意しているか確認します。

表では、提案する理由と、まだ確認が必要な条件を別々に残しています。営業マネージャーは、部下が設備の特徴を説明するだけで終わらず、顧客のどの希望に対応する案かを伝えたか確認します。希望を同時に満たせない場合は、変更する内容と残せる内容を設計担当に確かめ、費用の違いと合わせて説明します。

参考:【顧客獲得】建築業で売れる営業の4つのコツ|LIFULL HOME’S Businessさん

見積もりに含む範囲と変更時の差を説明する

見積もりは、総額と合わせて、含む内容と含まない内容を説明します。顧客が想定した予算と比べる際も、土地取得・建物・その他の費用の対象範囲をそろえ、金額が未確定の項目は分けて伝えます。

LIFULL HOME’S Businessさんの住宅営業の解説では、過去の施工事例について、見積額と実際にかかった費用の差を示し、見積額を超えた費用の内訳と理由を説明する方法が紹介されています。[3]ここからは、本記事の実務提案です。差を説明する場合は、仕様や工事の範囲が同じかを先に確認します。今回の提案でも、間取りや設備の変更によって何が変わるかを示し、確認済みの金額と再見積もりが必要な内容を分けます。

予算を超えた場合は、金額を下げる案だけを示さず、家族が優先した希望を残すために何を変更するかを確認します。設計への影響は設計担当へ、費用への影響は見積もりを担当する人へ確認し、回答前に差額を確約しないようにします。部下の商談記録には、説明した範囲、顧客が気にした費用、回答が必要な項目を残し、次回までの準備につなげます。

参考:【顧客獲得】建築業で売れる営業の4つのコツ|LIFULL HOME’S Businessさん

迷う理由を確かめて次回までの準備を決める

提案や見積もりを説明した後は、顧客が判断するために不足している情報を確かめます。営業マネージャーは部下の商談記録から、顧客が迷っている理由と、その理由に対応する次回までの準備を確認します。

予算・家族の希望・時期から迷う理由を確かめる

顧客が決めきれない場合は、予算、家族の希望、検討時期のうち、何を確認すれば判断できるかを本人の回答から整理します。営業担当が理由を決め付けず、商談で得た回答と、まだ尋ねていない内容を分けて記録します。

予算を気にしている場合は、見積もりの総額が希望を超えているのか、含まれる費用が分からないのかを確かめます。家族の希望がまとまっていない場合は、意見が異なる内容と、既に合意している条件を確認します。検討時期が未定なら、時期を決めるために必要な情報を尋ね、営業側の都合で期限を置かないようにします。

返信がない場合は、顧客が迷っている理由も検討を終えたかどうかも未確認と残します。前回の回答に予算への不安があっても、それだけで現在の意向を判断しません。部下への指導では、顧客が実際に答えた内容を確かめ、不足している情報に対応する質問や説明を次回の準備に加えます。

顧客と自社それぞれの次回までの準備を決める

次回までの準備は、何を確認するか、誰が確認するか、いつまでにそろえるか、どの判断に使うかを対応させて記録します。顧客が確認する内容と自社が調べる内容を分け、担当や期限について合意していない部分は未確定と残します。

家族の優先条件は顧客が家族と相談する内容として整理し、間取りの変更や費用への影響は自社の担当者が確認する内容として整理します。顧客に確認を依頼する際は、何の提案を準備するために必要かを伝え、対応できる範囲と時期を相談します。以下は、担当や期限がまだ決まっていない場合も含めた架空の記入例です。

次回までの準備を整理する架空の記入例
準備する内容 確認する人 期限の扱い 次回の判断への使い方
収納量と洗濯物を片付ける移動について、家族が優先する希望を確認します。 顧客が家族と相談することについて、合意を確認してから担当を記録します。 相談できる時期は未確定として残します。 収納の広さと配置を検討する際の優先条件に使います。
予算に土地取得・建物・その他の費用のどこまでを含めるか確認します。 営業担当が顧客に確認します。 顧客に確認する時期は未確定として残します。 希望予算と見積もりを比べる対象範囲をそろえます。
収納の配置を変更できるか、設計担当に確認します。 営業担当から設計担当へ確認を依頼します。 設計担当の回答期限は未確定として残します。 変更案を顧客へ説明する前に、検討できる範囲を確かめます。
設計担当が確認した変更案について、費用への影響を調べます。 営業担当から見積もりを担当する人へ確認を依頼します。 設計担当の回答後に、見積もりを担当する人と期限を調整します。 変更する内容と費用の違いを合わせて説明します。

商談後は、準備する項目ごとに、依頼しただけか、回答を受け取ったかを確認します。顧客との相談や社内確認が済んでいない項目は、次回までに完了すると確約せず、確認先と進捗を残します。設計担当へ渡す際も、顧客が合意した希望、営業が説明した内容、回答待ちの項目を分けて引き継ぎます。

設計担当に希望と説明済みの内容、未確認事項を引き継ぐ

設計担当への引き継ぎでは、顧客が希望した内容、営業が説明した内容、専門担当の確認が必要な内容を分けて残します。営業マネージャーは、部下の説明を施工可能という確定判断に置き換えず、顧客へ回答する前に誰が何を確認するかを確かめます。

希望の優先順位と顧客への説明内容を引き継ぐ

顧客の希望には、優先する理由と、家族で合意している範囲を添えて設計担当へ渡します。営業が紹介した間取りの案は別に記録し、説明を聞いたことと、その案に顧客が同意したことを分けて扱います。

引き継ぎ表を作る場合は、既存の商談記録から顧客の回答を転記し、設計の検討に必要な情報を補います。収納を増やしたいという希望でも、収納量を増やすことと、洗濯物を片付ける移動を減らすことでは検討する内容が異なります。以下は、希望の理由と営業の説明を対応させた架空の記入例です。

希望と説明内容を分ける設計引き継ぎ表の架空の記入例
顧客の希望 優先する理由 家族の合意 営業が説明した内容 説明した案への顧客の同意 設計担当へ確認する内容
洗濯物を片付ける移動を減らしたいと話しています。 現在は洗濯する場所と収納する場所が離れているためです。 相談に参加した家族の希望として記録します。ほかの家族との優先順位の合意は未確認です。 洗濯する場所の近くに収納を設ける案を紹介しました。配置は設計担当への確認が必要と説明しています。 案を聞いたことは確認しています。配置を決めることへの同意は未確認です。 必要な収納量と受領済みの土地資料をもとに、検討する配置と不足する情報を確認します。
家族で過ごす部屋を広くしたいと話しています。 家族が集まって過ごす場所を確保したいためです。 収納の広さと比べた優先順位は、家族で相談中と記録します。 居室と収納の面積配分を検討する案を紹介しました。変更案はまだ確定していません。 面積配分を変更することへの同意は未確認です。 顧客が優先順位を決めた後に、変更案と確認が必要な条件を整理します。

表では、顧客が望む暮らしと、営業が考えた案を別々に残しています。営業マネージャーは、家族の合意が未確認なのに優先順位を確定していないか、説明した案を顧客が選んだ案として記録していないかを確認します。情報が不足する場合は顧客への再確認事項として残し、設計担当に顧客の意思を推測させないようにします。

設計担当への確認者と回答期限を記録する

設計担当への確認事項には、確認を依頼する人、回答する人、回答期限、現在の進捗を記録します。営業が顧客に説明した内容だけでは実現できるかの確認を終えたことにせず、専門担当の回答と、その回答が成立する条件を残します。

依頼する内容は、収納の配置変更など、設計担当が判断する対象を具体的にします。受け取った資料と不足する情報も添え、追加資料が必要なら誰が取得するかを相談します。以下は、担当者や回答期限がまだ決まっていない場合を含めた架空の記入例です。実際に使う際は、社内で確認した担当者と合意した期限を記入します。

確認担当と回答期限を残す設計引き継ぎ表の架空の記入例
確認する内容 確認を依頼する人 回答する人 回答期限 現在の進捗 顧客へ回答する前に確かめること
洗濯する場所の近くに収納を配置する案を検討できるか確認します。 営業担当が、顧客の希望と受領済み資料を添えて依頼します。 設計担当に相談します。担当者名は未確定です。 設計担当との合意前のため未確定です。 依頼する内容を整理しています。回答は未確認です。 配置案を検討できる条件と、追加確認が必要な内容を確かめます。
設計担当が確認した変更案について、費用への影響を確認します。 営業担当が、確認済みの変更内容を添えて依頼します。 見積もりを担当する人に相談します。担当者名は未確定です。 変更案の確認後に調整します。現時点では未確定です。 設計担当の回答を待っています。差額は未確認です。 見積もりに反映する範囲と、金額が未確定の項目を確かめます。

依頼を送ったことと回答を受け取ったことは、進捗欄で分けて記録します。回答に条件が付いている場合は、その条件を顧客への説明にも残し、未回答の部分を可能と確約しません。期限が決まらない項目は次の確認先を明示します。こうした記録をもとに、部下が顧客へ何を説明し、何を確認し直すかを商談後の指導で具体化します。

商談記録をもとに部下が次回試す行動を決める

営業マネージャーは、部下の発言と顧客の返答から未確認の条件を整理し、次回試す質問や説明を具体的に決めます。記録がない場合は部下に確認し、思い出せない発言は補わず、未確認事項として残します。

部下の発言と顧客の返答を照らし合わせる

部下への指導では、利用が許可された商談メモや記録から、営業が何を尋ね、顧客がどう答えたかを照らし合わせます。注文住宅の相談なら、予算に含める費用、土地の準備状況、家族の希望のうち、次回提案に必要な条件が確認できたかを見ます。

架空の記入例として、部下が予算を尋ね、顧客が「土地の費用も含めて考えています」と答えた場面を考えます。この返答だけでは、建物に充てる予算やその他の費用の扱いまで確認したことにはなりません。マネージャーは、回答に残っている未確認の条件を部下と確かめ、次に尋ねる内容を決めます。

記録がない場合は、担当した部下に、実際に尋ねた内容と覚えている返答を確認します。思い出せない箇所は未確認と残し、会話を補って書きません。録音を必須にせず、利用できるメモを使い、話し方の印象や評価点だけで顧客の購入意思を決めないことが大切です。

次回に試す質問や説明を具体的に記録する

次回の行動は、何を確認するために、どの場面で、どんな質問や説明を試すかまで記録します。「もっと詳しく聞く」という指導だけでは、部下が次回に尋ねる条件が定まりません。マネージャーと部下で、提案の前提として不足している情報を確認し、質問の目的をそろえます。

以下は、曖昧な指導を次回の行動へ書き直した架空の記入例です。質問の言葉をそのまま使うことよりも、予算の対象範囲や家族の優先条件など、何を確かめる質問なのかを部下が説明できることを重視します。

商談での発言・返答 曖昧な指導 次回に試す質問・説明 実践後に確認すること
部下は予算を尋ね、顧客は土地の費用も含めて考えていると答えました。 予算をもっと詳しく聞くように伝えます。 予算を確認する場面で、土地・建物・その他の費用のうち、どこまでを予算に含めているか尋ねます。 顧客が回答した費用の範囲と、まだ決まっていない内容を記録します。
部下は希望する間取りを尋ね、顧客は家族で希望が異なると答えました。 家族の希望をまとめるように伝えます。 希望を確認する場面で、家族それぞれが優先する条件と、その理由を尋ねます。共通する希望と、まだ合意していない希望を分けて確かめます。 誰がどの条件を優先しているか、次回提案の前に家族へ再確認することは何かを記録します。

次の振り返りでは、予定した質問をしたかに加え、顧客の返答から何が確認できたかを見ます。予算の範囲が明確になれば提案の前提へ反映し、家族の希望が未合意なら再確認する内容を残します。商談前に質問を練習する場合も、練習中の返答と実際の顧客の返答を分けて記録し、実践後の確認へつなぎます。

次回に試す質問を練習する際、顧客役の設定や振り返りの進め方に迷う場合は、実商談に合わせて練習場面と振り返りを見直す方法も参考にしていただけます。

商談・営業スキル ロープレが意味ないと感じたら|営業マネージャーの運用見直し

まとめ:次回提案に向けて確認事項をそろえる

注文住宅の建築営業では、希望する暮らし、予算の対象範囲、土地の準備状況を確認し、家族が優先する条件に沿って提案と見積もりを説明します。商談確認表には顧客の回答と未確認事項を分けて残し、次回の提案に使う前に何を確かめるかを整理します。

設計担当へは、希望の優先順位、営業が説明した内容、確認が必要な条件を引き継ぎます。確認を依頼する人と回答期限を記録し、まだ合意していない担当や期限は未確定と残します。営業マネージャーは部下の発言と顧客の返答を確かめ、次回にどの質問や説明を試すかまで具体化します。

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この記事を書いた人
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谷本潤哉
元電通、2016年創業。株式会社FAZOM代表取締役。自らの組織崩壊を原点に、営業プロセスを数字で再現する独自メソッド「メトリクスマネジメント」を体系化。累計200社超の営業組織を支援し、売上向上・新人の早期戦力化など成果を創出。