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ボイスボットツールを選ぶには?用件別の機能比較と有人引継ぎの確認点

ボイスボットツールを選ぶには?用件別の機能比較と有人引継ぎの確認点

▼ この記事の内容

ボイスボットは、電話の用件、聞き直し、有人への引継ぎ、記録の確認を分けて選びます。製品の機能名だけで順位を決めず、自社の発話と引継ぎ条件を試せる形にすると、契約や設定で確認すべき点を整理できます。

電話対応を自動化する範囲は、営業時間案内、予約変更の受付、請求に関する聞き取りなど、用件ごとに異なります。転送できることと、手続きが完了したことも同じではありません。

比較では、利用したい電話番号や連携先だけでなく、聞き直し、途中で用件を変えた場合、無応答、不通時の経路まで確認します。ここでは、製品の公開情報と、説明用の架空の記入例を分けて扱います。

価格や対応範囲は契約・設定によって変わります。未確認の条件は推測で埋めず、ベンダーへ渡す確認項目として残してください。

自動化したい電話用件に合わせてボイスボットを選ぶ

電話で完了させたい仕事を先に分けると、必要な聞き取り、記録、人へ渡す条件を比較できます。自動応答の可否ではなく、用件ごとの確定条件を明らかにします。

定型案内・聞き取り・手続き・有人転送を分ける

営業時間の案内、予約変更の受付、請求内容の聞き取り、担当部署への振り分けは、必要な情報と確定の責任者が異なります。用件を一つの「電話対応」として扱うと、確認漏れが起こります。

予約変更では、予約番号と希望日を聞き取れても、空き枠の確認や変更権限が別に必要です。自動応答が受けた内容と、担当者が確定した結果を分けて記録します。

下表は説明用の架空の整理例です。自社の業務で使う場合は、各用件の承認済み案内と引継ぎ先を置き換えます。

表1:架空の業務整理例
用件必要な情報人へ渡す条件
営業時間の質問営業日カレンダー例外日の案内が必要なとき
予約変更予約番号・希望日空き枠や本人確認が必要なとき
請求の異議用件・連絡先請求担当の判断が必要なとき
代表電話部署名・用件振り分け先が決まらないとき

IVRとの違いを入力方法と対応範囲で確認する

IVRyの機能一覧では、IVR(プッシュ分岐)として用件ごとの番号選択、AI受付として名前や用件の聞き取りが案内されています。自社で比較する際は、入力方法(番号選択か発話か)と対象用件を分けて確認し、受付と個別手続きの確定を混同しないようにします。

比較する際は、押下入力か発話入力か、定型案内か聞き取りを伴うか、有人へ何を渡せるかを確認します。転送だけで目的を満たせる用件なら、複雑な対話を前提にする必要はありません。

聞き取った内容を予約や請求の確定結果として扱うかは、対象システムと担当者の確認に依存します。受付と確定の境界を、製品の説明とは別に決めます。

用件ごとの境界を整理したら、次は各製品の公開機能と、自社で追加確認する条件を並べます。

参考:機能一覧|IVRy

代表的なボイスボットツールの機能と確認事項を比較する

公開されている機能は、候補を絞る出発点になります。ただし、対象プラン、接続先、データ項目、不通時の経路は各社の契約条件と自社環境で確認します。

3製品の用途と連携機能を比較する

IVRyの公式機能一覧では、AI受付、プッシュIVR、電話転送、SMS送信、通話録音・文字起こし、受電履歴が案内されています。利用できる番号や転送先などの条件は、比較時に別途確認します。

LINE WORKS AiCallの公式ページでは、登録FAQによる自動回答、会話内容を引き継ぐ転送、営業時間判定、PBX・CTI連携、LINE・SMS送信、会話ログの確認が案内されています。既存設備との接続は無条件ではありません。

PKSHA VoiceAgentの公式ページでは、復唱、対話内容を引き継ぐ転送、SMS・Eメール送信、予約・商品データベース、外部サービスや社内システムとのAPI連携が案内されています。書込み対象や確定結果は個別に照合します。

参考:機能一覧|IVRy

参考:AI(ボイスボット)で電話対応を自動化|LINE WORKS

参考:コールセンターの電話対応をAIで自動化|PKSHA Technologies

表2:各社の公式公開情報を2026年9月15日に確認した比較項目です。優劣の採点ではなく、自社で追加確認する内容を整理しています。
製品公開情報にある主な案内比較時に残す確認
IVRyAI受付、IVR、転送、SMS、履歴対象プラン、番号、転送先
LINE WORKS AiCallFAQ、会話引継ぎ、PBX・CTI、ログ接続先、送信条件、データの扱い
PKSHA VoiceAgent復唱、転送、DB・API連携対象データ、確定処理、不通時経路

料金は通話・転送・連携・更新作業をそろえて確認する

料金を比べる前に、通話量、同時に受ける回線、転送、SMS、既存番号、連携、録音の保管、案内文の変更を同じ条件で並べます。金額が未確認の項目を無料や不要として扱いません。

見積依頼では、電話を受ける時間、閉店後の案内、不通時の折返し、閲覧できる担当者を記載します。件数や同時回線は、実際の電話記録から入力する項目です。

シナリオの修正や障害時の連絡経路も、運用を始めてから確認するのではなく、比較の段階で質問します。説明用の記入例にある条件は、自社の実績値ではありません。

表3:金額を含まない見積条件の記入例
確認項目架空の記入例
受付時間平日受付、閉店後は翌営業日に折返し
番号と転送既存代表番号を維持、代表窓口へ転送
案内方法予約URLをSMSで案内する場合を確認
記録の扱い閲覧者は受付責任者、保存期間は社内方針を確認中
変更担当案内文は窓口責任者、電話・PBXは情報システム担当

候補の機能と見積条件をそろえたら、次は同じ発話を使って聞き直しや有人切替の挙動を確認します。

同じ発話で聞き直しと有人切り替えを確認する

製品を比べるときは、通常の発話に加えて、言い直し、途中変更、無応答、不通も同じ条件で記録します。確認したい挙動と実際の結果を分けて、自社の比較表へ残しましょう。

言い直し・途中変更・無応答を試験項目に入れる

電話では、利用者が日付を訂正したり、途中で用件を変えたり、発話が途切れて返答できなかったりします。最初の発話だけで判断すると、実際の受付で必要な聞き直しを確かめられません。

試験では、訂正後の内容を復唱するか、別の担当へ変えるか、再案内するかを確認します。予約や請求の確定は、対象システムまたは担当者が確認するまで未確定として扱います。

下表は、発話や確認項目をそろえるための説明用教材です。合格率、改善率、導入結果を示すものではないため、実施後の挙動は自社の試験記録へ記入します。

表4:架空の発話教材。実際の試験結果は未記入です。
発話教材期待する確認
来週火曜、いえ水曜に変更したい訂正後の日付を復唱し、確定前の確認へ進む
予約じゃなく請求の話用件変更を確認し、請求担当への経路を示す
えーと……再案内または有人への経路を確認する
SMSが届かない口頭案内か有人対応の経路を確認する

転送後に用件と聞き取り内容が届くか確認する

有人へ転送した場合、担当者が用件、聞き取った内容、未確定の事項を受け取れるかを確認します。通話がつながったことだけで、予約や請求の処理が終わったとは判断しません。

発信番号は連絡先の手掛かりになっても、本人確認の代わりにはなりません。本人確認の方法、営業時間外、不通、切断時に誰が何を引き受けるかを業務ごとに決めます。

引継ぎでは、聞き直した点と次に確認する人を残すと、同じ説明を繰り返す場面を把握できます。下表は説明用の架空記録です。

表5:架空の有人引継ぎ記録
項目架空の引継ぎ記録
用件予約日変更
予約番号試験用R101
希望日9月23日
確定状態未確定
聞き直した点曜日を訂正した
次の対応予約担当が空き枠を確認

発話と引継ぎの挙動を確かめたら、次は回答内容を更新する担当者と確認手順を決めます。

シナリオと回答内容の更新担当を決める

電話案内は、料金、予約条件、営業時間が変わると古くなります。回答内容の所有者、修正、試験、公開の順を決め、古い案内を止める手順を確認します。

古い案内を止め、訂正先を確認する

案内文を変更する前に、どの文書を正とするか、誰が内容を確認するかを明確にします。電話のシナリオだけを更新しても、参照元の条件が古ければ誤案内になります。

変更後は、質問、聞き取り、転送、SMSなど、影響する経路を試します。製品側でどこまで公開承認の手順を持てるかは、公開情報だけでは判断せず個別に確認します。

訂正先が分からない項目は、回答を固定せず有人へ渡す条件にします。案内を止める判断と、次に確認する担当者を記録に残します。

録音・文字起こし・連携先の閲覧範囲を確認する

録音、文字起こし、連携先に含める情報は、電話の用件に必要な範囲から決めます。利用者、担当者、委託先の誰が閲覧できるかを、契約条件と自社の扱いに照らして確認します。

保存期間、削除の手順、障害時の受付経路は、導入前に確認する項目です。法令適合や保存期間を製品名だけから断定せず、社内の担当者と利用条件を確認します。

連携先へ渡す項目は、予約番号、用件、折返し先など、必要性を説明できるものに絞ります。使わない情報まで転記しない設計にすると、確認範囲を共有しやすくなります。

更新担当と閲覧範囲を決めたら、最後に自動応答・手続き完了・再入電を別々に記録する方法を確認します。

自動応答率だけでなく用件完了と再入電を分けて見る

電話対応を振り返るときは、着信、聞き取り、手続きの確定、有人担当への引き継ぎを別々に記録します。率や件数を比較する前に、自社での定義と対象期間を決めておきます。

電話に出たことと用件が完了したことを分ける

受電は入口への応答、聞取り完了は必要項目の確認、手続き完了は対象システムでの確定確認を指します。これらを同じ完了として数えると、どこで対応が止まったかを確認できません。

有人移管は、担当者が内容を受領したことを確認できた状態にします。切断、折返し待ち、確認不能は未解決として残し、完了に含める条件を業務ごとに決めます。

再入電を確認するときは、対象とする用件と追跡期間を先に決めます。母数は入電、用件、利用者の単位を混ぜず、記事の記入例とは分けて自社の記録を集計します。

表6:電話用件を混同しないための架空の記録定義
状態確認する内容
受電入口で応答した
聞取り完了必要項目を確認した
手続き完了対象システムまたは担当者が確定した
有人移管担当者が受領した
未解決未確定、切断、折返し待ち
再入電同じ用件・期間を定義して追う

比較前に残る確認事項を担当者へ渡す

比較の最後に、自社の用件表、連携仕様、発話教材、有人引継ぎ、更新担当をベンダーへ照合します。機能名があっても、自社の条件で使えるかは契約と設定を確認するまで分かりません。

比較表は採用判断を代わりに行うものではありません。未確認の項目を残したまま全自動化を前提にせず、どの用件なら人の確認を残すかを決めます。

導入後は、受付で止まった用件や古くなった案内を見直します。確認事項を担当者へ渡せる形にしておくと、比較と運用開始の間に必要な作業を引き継げます。

まとめ

ボイスボットは、電話の用件、聞き直し、有人への引継ぎ、記録を分けて比較します。製品の公開情報は候補を絞る材料にし、対象プランや連携条件、確定の責任者は自社の業務と契約条件で確認します。

架空の用件表、発話教材、引継ぎ記録、状態の定義を使い、試験で確かめる内容を先にそろえてください。転送や受付だけを完了と混同せず、未確認の条件は担当者へ渡して判断します。

参考:IVRy 機能一覧/LINE WORKS AiCall/PKSHA VoiceAgent(各ページを2026年9月15日に確認)

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この記事を書いた人
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谷本潤哉
元電通、2016年創業。株式会社FAZOM代表取締役。自らの組織崩壊を原点に、営業プロセスを数字で再現する独自メソッド「メトリクスマネジメント」を体系化。累計200社超の営業組織を支援し、売上向上・新人の早期戦力化など成果を創出。