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オンボーディングとは、新しいメンバーが組織や業務に適応し、成果を出せる状態へ移行するための支援です。営業では、研修やOJTだけでなく、商談で再現できる行動基準まで設計することが重要です。
2024年のソフトウェア開発者向け系統的レビューでは、32件の研究を分析し、オンボーディング支援は障壁やプロセスごとに分かれると整理されています。営業でも、一般的な入社支援をそのまま当てはめるだけでは十分とはいえません。
参考:Software Solutions for Newcomers’ Onboarding in Software Projects: A Systematic Literature Review|arXiv
新人や中途営業に研修を実施しても、初回商談の準備や顧客課題の聞き取りが安定しないことがあります。OJTが現場任せになると、独り立ちの判断も上司の感覚に寄りやすくなります。
この記事では、オンボーディングの意味を短く整理したうえで、営業で必要な設計項目、失敗回避、KPI、完了条件までをつなげて整理します。研修やOJTとの違いも、現場で説明しやすい形で分けて確認できます。
読み終えるころには、自社の営業オンボーディングで何を基準化し、どこから見直すべきかを判断しやすくなるはずです。 オンボーディングの設計を自社の営業スキル基準に落とし込みたい方は、テンプレートで項目を確認できます。
オンボーディングとは?意味と目的を簡潔に整理
オンボーディングとは、新しいメンバーが組織や業務に適応し、成果を出せる状態へ移行するための支援です。営業では、知識の共有だけでなく、商談で再現できる行動基準まで設計します。
オンボーディングは成果到達までを支援する仕組み
オンボーディングとは、新しいメンバーが組織や業務に適応し、成果を出せる状態へ進むための支援です。研修や案内だけで終わらせず、入社後の役割理解から実践までをつなぎます。
入社直後の営業担当は、社内ルール、商材理解、顧客理解、商談の進め方を同時に覚える必要があります。情報を渡すだけでは、現場で何を優先すべきか判断しにくくなります。
営業マネージャーが見るべき点は、本人が説明を受けたかどうかではありません。初回商談の準備、顧客課題の聞き取り、提案前の確認などを自分で再現できるかです。
そのため、オンボーディングは適応、実践、再現の三層で考えると整理しやすくなります。次に研修やOJTとの違いを見ると、どこまでを設計対象に含めるべきかが明確になります。
目的は早期戦力化と定着を同時に進めること
オンボーディングの目的は、新しいメンバーを早く現場に慣らすことだけではありません。成果を出せる行動を身につけ、組織に残って働きやすい状態をつくることです。
早期戦力化だけを急ぐと、商品説明や営業トークの暗記に偏りやすくなります。本人は動けているように見えても、顧客ごとの課題に合わせた判断が育ちにくくなります。
定着だけを重視すると、面談や交流施策が増えても商談力の伸びが見えにくくなります。営業組織では、安心して質問できる環境と、商談で使う基準を同時に整える必要があります。
新卒営業なら基礎行動を厚く扱い、中途営業なら自社商材と勝ち筋のすり合わせを厚く扱います。対象者の経験によって、同じオンボーディングでも重点は変わります。
営業では商談で再現できる状態まで含める
営業オンボーディングでは、会社説明や商品研修を受けた状態を完了とは見なしません。顧客との会話で必要な行動を再現できる状態まで含めて設計します。
たとえば、商材知識を覚えていても、顧客の課題を聞く順番が崩れると提案の質は安定しません。営業では、知識を持っていることと、商談で使えることを分けて見ます。
この差を埋めるには、ロープレ、同行、録画確認、商談レビューを同じ観点でつなぐ必要があります。練習で評価した項目と、実商談で見る項目が違うと、本人は何を直すべきか分からなくなります。
営業マネージャーは、話法の上手さよりも再現可能な行動を確認します。初回商談前に何を準備し、商談後に何を振り返るかを決めると、育成のばらつきを抑えやすくなります。
定義と営業文脈を分けて説明する
オンボーディングを説明するときは、一般定義と営業文脈を分けるのが有効です。一般定義は適応支援であり、営業文脈では商談成果に向けた行動設計まで含みます。
人事部門に説明する場合は、入社後の不安を減らし、組織や業務に慣れる支援として伝えると理解されやすくなります。営業部門に説明する場合は、初回商談やレビュー通過までの道筋を示す必要があります。
職種別に設計を変える考え方は、専門領域ごとのオンボーディング研究でも確認できます。2024年のソフトウェア開発者向け系統的レビューでは、32件の研究を分析し、支援策が障壁やプロセスごとに分かれると整理しています。
営業でも同じように、一般的な入社支援をそのまま当てはめるだけでは不十分です。次のセクションで研修、OJT、オリエンテーションとの違いを整理すると、オンボーディングの範囲を説明しやすくなります。
参考:Software Solutions for Newcomers’ Onboarding in Software Projects: A Systematic Literature Review|arXiv
研修・OJT・オリエンテーションとの違い
研修、OJT、オリエンテーションは、オンボーディングを構成する施策です。オンボーディングは、それらを個別施策で終わらせず、役割適応から成果到達までつなぐ設計として扱います。
オリエンテーションは初期案内を担う
オリエンテーションは、入社直後に必要な会社情報、制度、手続き、利用ツールを案内する取り組みです。営業成果に直結する訓練ではなく、業務を始めるための前提をそろえます。
営業組織では、CRMの入力ルール、商談管理の見方、社内申請の流れも初期案内に含まれます。ここが抜けると、本人は商談前の準備より社内確認に時間を取られます。
ただし、オリエンテーションだけでは営業オンボーディングは完了しません。初期案内の後に、商談で何を実践するかを研修やOJTへ接続する必要があります。
研修は知識習得、OJTは現場実践を担う
研修は、営業活動に必要な知識や型をまとめて学ぶ場です。OJTは、実際の業務や商談に触れながら、現場で行動を身につける場です。
たとえば、商品知識や顧客課題の整理は研修で扱いやすい内容です。一方で、商談中の切り返しや次回合意の取り方は、同席や録画レビューで確認するほうが適しています。
研修とOJTを別々に運用すると、知識はあるのに商談で使えない状態が残ります。営業オンボーディングでは、学んだ内容をどの現場行動で確認するかまで結びます。
オンボーディングは複数施策を成果までつなぐ
オンボーディングは、オリエンテーション、研修、OJT、1on1、商談レビューを束ねる設計です。施策の数ではなく、成果到達までの流れがつながっているかを見ます。
営業では、初期研修で学んだヒアリング観点をロープレで試し、実商談で確認し、レビューで修正します。この一連の流れがないと、本人の改善点が毎回リセットされます。
営業改善プログラム「FAZOM」では、営業改善を練習、商談、振り返り、次回改善のサイクルで捉えます。営業オンボーディングも同じく、知識習得から実商談の再現行動までを接続して設計します。
目的・期間・担当者・完了条件で比較する
違いを整理する際は、目的、期間、担当者、完了条件の4点で比較します。名称だけで分けるより、どの施策が何を完了させるのかを明確にできます。
以下の表は、営業組織で使いやすい比較軸です。施策名ではなく、役割と完了条件を見れば、抜けている支援を見つけやすくなります。
| 施策 | 主な目的 | 担当者 | 完了条件 |
|---|---|---|---|
| オリエンテーション | 会社や制度の理解 | 人事・総務 | 業務開始に必要な情報を把握する |
| 研修 | 知識と型の習得 | 人事・営業企画・管理職 | 営業活動の前提知識を説明できる |
| OJT | 現場行動の習得 | 配属先の上司・先輩 | 実務で基準行動を実践できる |
| オンボーディング | 適応から成果到達までの接続 | 人事・営業企画・管理職 | 役割ごとの成果行動を再現できる |
比較表で不足が見えたら、営業オンボーディングの設計項目に落とし込みます。次は、スキル基準、ロープレ、レビュー、伴走頻度を具体化します。
営業オンボーディングで設計すべき項目
営業オンボーディングでは、スキル基準、ロープレ、商談レビュー、伴走頻度を最初に設計します。知識研修だけでなく、商談で再現する行動まで落とし込むことが必要です。
スキルマップで到達基準を言語化する
営業オンボーディングの起点は、誰が見ても同じ判断ができる到達基準です。スキルマップで商談準備、ヒアリング、提案、合意形成などを言語化します。
到達基準が曖昧なままだと、先輩の経験やマネージャーの感覚で育成内容が変わります。新人営業は何を直せばよいか分からず、改善の優先順位を見失いやすくなります。
基準づくりでは、業務知識と営業行動を分けて整理します。商品説明を覚えたかではなく、顧客課題を聞き取り、次回提案に必要な情報をそろえられるかを見ます。
営業職の到達基準を自社の商談プロセスに合わせて整理したい場合は、営業スキルの項目を確認できる資料を使うと、育成観点を洗い出しやすくなります。
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ロープレと実商談レビューを同じ観点でつなぐ
ロープレと実商談レビューは、同じ評価観点でつなぐ必要があります。練習で見る項目と本番で見る項目が違うと、本人は改善すべき行動を特定できません。
よくある失敗は、ロープレでは話し方を見て、実商談では受注結果だけを見る運用です。これでは、ヒアリング不足なのか、提案順序の問題なのかを切り分けられません。
観点をそろえるには、商談前、商談中、商談後で確認項目を分けます。事前準備、課題確認、次回合意、振り返りの4つを最低限そろえると、レビューが行動改善に接続します。
ロープレを単発練習で終わらせないためには、録画やAIロープレの結果も実商談のレビュー観点に接続します。AIロープレを比較する観点も、評価軸をそろえる材料になります。
営業AI・営業DX AIロープレとは?営業ツール15選を3軸比較|失敗しない選び方
伴走頻度とレビュー観点を先に決める
営業オンボーディングでは、誰が、いつ、何を見るかを先に決めます。伴走頻度とレビュー観点が決まっていないと、配属後の育成が現場任せになります。
中途営業は即戦力に見えても、自社の顧客像、商材理解、提案順序には慣れていません。初月は週次レビュー、2か月目以降は商談ステージごとの確認に分けると運用しやすくなります。頻度は商材の難易度や商談期間で調整します。
レビュー観点は、行動の有無ではなく品質まで見ます。初回商談なら、顧客の課題仮説、質問順序、次回合意の取り方を確認すると、改善点が具体化します。
新卒・中途・異動者で初期課題を分ける
オンボーディングの初期課題は、新卒、中途、異動者で変わります。同じ研修を一律に当てるより、経験差と業務ギャップに合わせて支援内容を分けます。
新卒営業は、営業活動の基礎、商材理解、初回商談準備を厚く扱います。中途営業は、自社商材、顧客像、営業プロセス、勝ち筋のすり合わせを優先します。
異動者は社内理解がある一方で、営業活動への転換に負荷がかかります。対象者別に初期課題を分けると、研修だけで終わる失敗や現場任せのOJTを避けやすくなります。
到達基準を営業スキルに落とし込む前に、育成で見る項目を一覧化すると整理しやすくなります。
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失敗パターンと回避策
営業オンボーディングの失敗は、会社説明や商品研修の不足よりも、現場で使う基準がないことから起きやすくなります。失敗パターンを先に把握すると、受け入れ前に回避策を設計できます。
会社説明と商品研修だけで終わる
会社説明と商品研修だけでは、営業オンボーディングは完了しません。商品を説明できても、顧客の課題を聞き取り、提案の順番を組み立てられるとは限らないためです。
特にB2B営業では、顧客の業務背景や意思決定プロセスを理解しないまま商談に出ると、説明中心の商談になりやすくなります。研修内容を商談行動へ変換する設計が必要です。
回避策は、商品研修の後に商談シナリオとレビュー観点を置くことです。本人が何を話すかだけでなく、顧客のどの反応を見て次に進むかまで確認します。
OJTが配属先任せになり育成品質がばらつく
OJTを配属先任せにすると、育成品質はマネージャーや先輩の経験に左右されます。弊社が支援した企業でも、営業チームが10名規模になると、同席頻度やフィードバックの粒度の違いが立ち上がりの差につながります。
現場任せにしたい理由は、個別事情に合わせやすいからです。しかし、最低限のレビュー観点がないまま任せると、教え方の違いが本人の迷いにつながります。
回避策は、共通基準と現場裁量を分けることです。研修設計の考え方を補足したい場合は、営業研修を現場定着までつなぐ設計手順も確認材料になります。
例えば、初回商談の同席は入社後2週間以内に最低2回、提案レビューは事前と事後で各1回など、観察する場面と回数を先に決めておきます。そのうえで、扱う顧客や商材ごとの説明方法は配属先に任せると、標準化と現場適応を両立しやすくなります。
ロープレと実商談が分断される
ロープレと実商談が分断されると、練習の合格が本番の改善につながりません。ロープレで話せた内容が、顧客の反応を受けた瞬間に崩れることがあるためです。
この不安は、ロープレ自体が不要という話ではありません。ロープレで見る観点と実商談で見る観点をそろえれば、練習は次回商談の準備として機能します。
回避策は、ロープレ後に次の商談で試す行動を決め、商談後に同じ観点で振り返ることです。レビューが感想で終わらず、次の練習テーマに戻る流れを作ります。
完了条件が曖昧で独り立ち判断が感覚に寄る
完了条件が曖昧なまま進めると、独り立ち判断は上司の感覚に寄ります。本人は合格基準が分からず、マネージャーも支援を続けるべきか判断しにくくなります。
失敗パターンは、原因、現場症状、回避策に分けると見つけやすくなります。以下の表で、自社の営業オンボーディングに不足している設計を確認できます。
| 失敗パターン | 現場症状 | 回避策 |
|---|---|---|
| 会社説明で終わる | 商談で説明中心になる | 商談シナリオと質問基準を置く |
| 商品知識で止まる | 顧客課題に接続できない | 課題別の提案観点を整理する |
| OJTが属人化する | 上司ごとに指摘が違う | レビュー項目を共通化する |
| 完了条件がない | 独り立ち判断が揺れる | 再現可能な行動で合格基準を決める |
レビュー基準がないまま配属すると、独り立ち判断が感覚に寄りやすくなります。営業マネージャーが陥りやすい失敗を整理したい方は、以下の資料を参照できます。
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営業オンボーディングの進め方チェックリスト
営業オンボーディングは、受け入れ前の準備、初期研修、配属後の観察、進捗確認の順で設計します。最初に使う場面と担当者を決めると、研修だけで終わらない運用に近づきます。
受け入れ前に役割と商談プロセスを整理する
受け入れ前には、新しい営業担当が担う役割と、担当する商談プロセスを整理します。誰に売るのか、どの段階を任せるのかが曖昧だと、初期研修の優先順位も決まりません。
確認する項目は、担当顧客、商材、商談ステージ、引き継ぎ範囲、上司のレビュー範囲です。インサイドセールスとフィールドセールスでは、最初に覚えるべき行動が変わります。
受け入れ前の整理ができると、初期研修で扱う内容を絞れます。商品説明を広く詰め込む前に、本人が最初に担当する顧客接点から逆算して準備します。
初期研修で営業活動の前提をそろえる
初期研修では、営業活動に入る前提をそろえます。会社理解や商品知識に加えて、顧客像、課題仮説、商談の進め方、記録ルールまで扱います。
新卒営業は、営業用語や商談の流れを知らない前提で設計します。中途営業は、前職の成功パターンをそのまま持ち込まないように、自社の顧客理解と提案順序を確認します。
研修の最後には、理解度テストだけでなく商談準備のアウトプットを見ます。顧客課題の仮説、質問案、提案前に確認すべき情報を出せるかで、次の伴走内容を決めます。
配属後は同行・ロープレ・録画・1on1で観察する
配属後は、同行、ロープレ、録画確認、1on1を組み合わせて観察します。見るべき対象は勤務態度ではなく、商談前後の準備、会話中の判断、振り返りの質です。
同行だけに頼ると、上司が見た商談だけで評価が決まります。ロープレや録画を併用すると、同じ観点で複数の場面を確認でき、指摘が感想に寄りにくくなります。
新人営業の育成計画まで広げて整理したい場合は、入社後の支援範囲を設計する考え方も確認材料になります。この記事では、営業オンボーディングの観察項目に絞って整理します。
営業育成・研修 新人営業育成プログラムの作り方と90日ロードマップ設計・失敗回避策
商談ステージとスキル到達で進捗を見る
進捗は、研修を終えたかではなく、商談ステージとスキル到達で見ます。初回商談前、提案前、受注後の振り返りなど、場面ごとに確認する行動を分けます。
確認項目は、商談準備、課題確認、提案理由、次回合意、振り返りの精度に分けると運用しやすくなります。合格基準を行動で書くと、本人も上司も同じ基準で進捗を見られます。
チェックリストは、作って終わりではなくレビューで使う前提で設計します。次は、受講数ではなく商談準備やレビュー通過を使って、成果指標と完了条件を整理します。
KPIとオンボーディング完了条件
オンボーディングのKPIは、研修を受けた回数ではなく、商談で再現できる行動に近い指標で設計します。完了条件は、本人と上司が同じ基準で判断できる行動に落とし込みます。
受講数ではなく商談準備やレビュー通過を測る
営業オンボーディングのKPIは、受講数よりも商談準備やレビュー通過を中心に置きます。研修参加だけでは、顧客との会話で行動を再現できるか判断できません。
受講数は、研修機会を提供したかを見る補助指標としては使えます。ただし、成果指標として扱う場合は、商談前の準備資料、質問設計、レビューでの合格観点と合わせて確認します。
営業マネージャーが社内説明で詰まりやすいのは、学習量と成果到達の関係を示せない場面です。受講後に何を実践し、どの基準を通過したかまで見ると、育成投資を説明しやすくなります。
初回商談・初回受注・スキル到達度を候補にする
KPI候補は、初回商談到達、初回受注、商談レビュー通過、スキル到達度に分けて考えます。商材の難易度や商談期間によって、重く見る指標は変わります。
短期商材では、初回商談数や初回受注までの期間を見やすくなります。高単価商材では、受注まで時間がかかるため、課題確認や次回合意などの中間行動を重視します。
候補を並べるだけでは、現場で使えるKPIになりません。以下の表のように、測る目的と注意点をセットで決めると、数字だけを追う運用を避けやすくなります。
| KPI候補 | 見る目的 | 注意点 |
|---|---|---|
| 初回商談到達 | 現場接点に進める状態を見る | 準備品質を別に確認する |
| 初回受注 | 成果到達の目安を見る | 商材や担当領域で差が出る |
| 商談レビュー通過 | 基準行動の再現性を見る | 評価観点を事前にそろえる |
| スキル到達度 | 育成課題の残りを把握する | 上司の主観だけで採点しない |
完了条件は再現可能な行動で定義する
オンボーディングの完了条件は、再現可能な行動で定義します。独り立ちできるという表現だけでは、本人も上司も合格基準を同じように判断できません。
たとえば、初回商談を任せる条件なら、顧客情報の事前確認、課題仮説、質問順序、次回合意の取り方を見ます。受注経験だけに寄せると、運や案件難易度の影響を受けやすくなります。
完了条件は、役割ごとに変えるのが現実的です。インサイドセールスなら架電前準備と初回接点、フィールドセールスなら課題整理と提案前合意を厚めに確認します。
スキル基準が曖昧ならテンプレートで整理する
スキル基準が曖昧なままKPIを決めると、数字は見えても育成課題が分かりません。先に商談準備、ヒアリング、提案、合意形成などの基準を整理します。
営業企画やマネージャーは、完璧な評価制度を作ろうとして手が止まることがあります。最初は全項目を厳密に採点するより、独り立ち判断に必要な行動から優先して決めるのが現実的です。
成果指標や完了条件を社内で説明するには、営業スキルを項目に分けて見える化する必要があります。自社の受け入れ条件を整理したい場合は、以下の資料を確認材料として使えます。
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導入前に確認すべき質問
営業オンボーディングを導入する前に、スキル基準、レビュー頻度、伴走者、完了条件、ロープレ接続を確認します。質問を先に決めると、研修資料の作成だけが目的になりにくくなります。
どのスキル基準を満たせばよいか
最初の質問は、配属後にどのスキル基準を満たせばよいかです。商品理解だけでなく、顧客理解、課題ヒアリング、提案構成、次回合意まで対象にします。
基準が曖昧なままだと、本人は何を優先して伸ばすべきか判断できません。営業チームでは初月に見る項目を絞り、初回商談ではヒアリングと次回合意を優先して確認します。
この質問に答えられない場合、研修内容を増やす前にスキルマップを整理します。到達基準が見えると、ロープレや商談レビューの観点も決めやすくなります。
誰がどの頻度でレビューするか
次の質問は、誰がどの頻度でレビューするかです。営業オンボーディングは資料配布だけでは回らず、配属後の行動を見て修正する担当者が必要です。
レビュー担当は、直属上司だけに限定しなくても問題ありません。営業企画、育成担当、先輩社員が関わる場合は、誰が何を見るかを分けると負荷を分散します。
頻度は、対象者の経験と商談難易度で変えます。新卒や異動者は初期接点を厚くし、中途は自社プロセスへの適応を重点的に確認します。毎回の改善テーマを固定すると、面談が状況確認だけで終わりにくくなります。
何をオンボーディング完了条件にするか
オンボーディング完了条件は、再現可能な行動で決めます。初回商談に出た、研修を受けた、上司が許可したという事実だけでは独り立ちの判断として弱くなります。
完了条件の例は、初回商談を単独で進められる、顧客課題を整理できる、レビュー後に改善行動を実行できる、などです。役割ごとに条件を変えることも必要です。
高単価商材では、初回受注までを短期の完了条件にすると評価が遅れます。商談期間が長い場合は、提案準備やレビュー通過を中間条件として置くほうが運用に合います。最後に練習と本番の接続を確認すると、設計が現場で使いやすくなります。
ロープレと実商談をどう接続するか
ロープレと実商談の接続方法は、営業オンボーディングの実効性を左右します。練習で見た観点を、本番商談と商談レビューでも同じ基準で確認します。
接続の基本は、ロープレで試す行動、実商談で観察する場面、商談後に振り返る観点を一致させることです。これにより、練習が本番前の準備として機能します。
中途営業が商品知識研修を終えたのに初回商談の質がばらつく場合、確認すべきは知識量だけではありません。営業改善プログラム「FAZOM」の営業改善プログラムでは、練習、商談、振り返り、次回改善をつなぐ考え方を重視します。
関連論点まで合わせて整理すると、次の判断に移りやすくなります。 オンボーディング 資料 作り方も参考になります。
商談・営業スキル オンボーディング資料の作り方|新人が即戦力になるテンプレと設計手順
よくある質問
オンボーディングとは何ですか?
オンボーディングとは、新しいメンバーが組織や業務に適応し、成果を出せる状態へ移行するための支援です。営業では商談で再現できる行動基準まで含めます。具体的な進め方は組織の現状に応じて調整します。
オンボーディングとOJTの違いは何ですか?
OJTは現場で実務を教える手段です。オンボーディングは、研修、OJT、1on1、商談レビューなどを成果到達までつなぐ設計として扱います。まずは現状の課題を整理することから始めます。
オンボーディングの期間はどれくらいですか?
期間は一律ではなく、役割、商材の難易度、商談期間、到達基準で変わります。30日、60日、90日などの節目を置き、行動基準で進捗を見ます。定着には週次での振り返りが効果的です。
まとめ:オンボーディングは成果到達までの育成設計
オンボーディングとは、新しいメンバーが組織や業務に適応し、成果を出せる状態へ移行するための支援です。営業では、会社説明や商品研修だけでなく、スキル基準、ロープレ、商談レビュー、伴走頻度、完了条件までをつなげて設計します。
現状のまま研修とOJTを別々に運用すると、本人は何を直せばよいか分からず、マネージャーも独り立ちの判断を感覚で続けることになります。商談前の準備、顧客課題の聞き取り、次回合意の取り方が人によってばらつき、育成投資の説明もしにくくなります。
社内で次の検討に進む場合は、営業改善プログラム「FAZOM」の支援範囲を資料で確認しておくと、営業オンボーディングを現場で回すための論点を整理しやすくなります。
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