▼ この記事の内容
オンライン商談スクリプトは、発話を丸暗記する台本ではなく、冒頭合意、確認質問、画面共有、理解確認、次回合意を順に進める会話設計です。例文を場面別に持つと、反応が薄い相手にも判断条件を聞きやすくなります。
オンライン商談では、相手の表情や温度感を読み取りにくく、説明量だけが増えやすくなります。営業担当が丁寧に話していても、顧客の判断条件が残らなければ商談は前に進みません。
営業マネージャーが見るべきなのは、話し方の上手さだけではありません。冒頭で目的を合意したか、説明の途中で理解を確認したか、終盤で次回行動を決めたかを分けて確認します。
ここでは、オンライン商談スクリプトを5フェーズに分け、場面別の例文、反応が薄い時の切り返し、チームで改善する方法を整理します。個人の感覚ではなく、再現できる会話設計へ変えることが目的です。
自社のオンライン商談を録画や商談メモから見直す場合は、最初に質問順、画面共有、次回合意の3点を確認します。そこをそろえると、営業担当ごとのばらつきも見つけやすくなります。
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オンライン商談スクリプトの基本形
オンライン商談スクリプトは、冒頭合意、課題確認、提案、理解確認、次回合意の流れで作ります。発話例は、その流れを崩さないための補助として使います。
スクリプトは台本ではなく会話設計
オンライン商談スクリプトは、読み上げる台本ではなく、顧客の理解と判断を前に進める会話設計です。順番、確認質問、次回合意を決めることで、説明だけで終わる商談を防ぎます。
台本として暗記すると、相手の反応が想定外だった時に崩れます。会話設計として持てば、相手の発言に応じて質問を変えながら目的へ戻れます。
営業マネージャーは、良い言い回しよりも確認した情報を見ます。顧客の課題、判断条件、社内確認者、次回までの宿題が残っていれば、商談後のレビューもしやすくなります。
5フェーズで商談の流れを組み立てる
オンライン商談は、冒頭合意、ヒアリング、画面共有、理解確認、次アクション合意の5フェーズで設計します。この順番を決めると、商談の抜け漏れを確認しやすくなります。
冒頭ではゴールを合意し、ヒアリングでは判断条件を聞きます。画面共有では必要な資料だけを見せ、理解確認では懸念を短く聞きます。
最後は次回日時だけでなく、誰が何を確認するかまで決めます。5フェーズを商談後のチェックリストにすると、若手営業にも改善点を伝えやすくなります。
対面商談の台本が通じにくい理由
対面商談と同じ台本は、オンライン商談では通じにくくなります。画面越しでは相手の視線や空気感が読み取りにくく、理解不足に気づくタイミングが遅れます。
資料を順番に説明すると、顧客は聞いているように見えても判断条件を整理できていない場合があります。小さな理解確認を挟まないと、終盤で検討しますという返答に流れやすくなります。
Salesforceの営業調査でも、営業現場ではAI活用や顧客接点の変化が進んでいることが示されています。オンライン商談のスクリプトも、会話後に記録と改善へ戻せる形で設計します。
参考:State of Sales Report|Salesforce
フェーズ別スクリプト例
フェーズ別の例文は、商談の目的、課題確認、資料説明、理解確認をつなぐために使います。例文をそのまま読むより、聞く順番を固定すると、商談後に抜けた確認をレビューできます。
| フェーズ | 使う例文 | 確認すること |
|---|---|---|
| 冒頭合意 | 本日の最後に、何を判断できる状態にしたいですか | 目的と終了条件 |
| ヒアリング | 現時点で一番変えたい業務はどこですか | 課題と優先度 |
| 画面共有 | この画面を自社で使うなら、どこが確認ポイントですか | 理解と利用場面 |
| 理解確認 | 社内説明で引っかかりそうな点はありますか | 懸念と追加材料 |
| 次回合意 | 次回までに双方で確認することをそろえてよいですか | 担当と期限 |
冒頭で目的とゴールを合意する
冒頭では、商談の目的と終了時のゴールを合意します。例文は、本日の最後に何を判断できる状態にしたいですか、と聞く形にすると、相手の期待と判断条件を早く確認できます。
営業側の目的だけを伝えると、顧客が聞きたい論点とずれることがあります。相手の期待を先に聞けば、用意した説明の順番も調整できます。
マネージャーは、冒頭で合意したゴールが商談メモに残っているかを確認します。ゴールが空欄なら、その後の提案や次回合意も曖昧になりやすいと判断できます。
ヒアリングは確認質問で関心度を見る
ヒアリングでは、広い質問だけでなく確認質問で関心度を取ります。例文は、今の課題を一つ選ぶならどれですか、と聞くと、優先度を確認しやすくなります。
オンライン商談では、相手が短く答えても関心が低いとは限りません。業務場面、影響範囲、社内で説明する相手を聞くと、検討度合いを判断できます。
質問の作り方を深めたい場合は、営業ヒアリングで課題を引き出す観点も確認できます。質問は数を増やすより、判断条件に近い順番へ並べます。
終盤の聞き方まで整える場合は、クロージング前の確認項目も合わせて確認できます。
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画面共有中は理解確認を挟む
画面共有中は、説明を続ける前に短い理解確認を挟みます。例文は、ここまでで自社運用に当てはめると気になる点はありますか、と聞く形です。
画面を見せている間は、営業担当が話し続けやすくなります。資料の1枚ごとに確認するのではなく、判断に関係するページで止めると会話が戻りやすくなります。
理解確認で懸念が出たら、すぐに反論せず背景を聞きます。懸念の理由を聞くことで、次に提示する事例や条件を選びやすくなります。
反応が薄い時の切り返し方
反応が薄い時は、説明量を増やす前に、相手が答えやすい質問へ変えます。沈黙、カメラOFF、チャット中心の反応では切り返し方を分けます。
沈黙を説明で埋めすぎない
沈黙が起きた時は、説明で埋めないことが重要です。例文は、今の点で確認したいことと、判断に使いにくいことはどちらがありますか、と選べる形にします。
沈黙には、理解している、迷っている、社内事情を話しにくいなど複数の理由があります。営業側が話し続けると、どの理由か分からないまま時間が過ぎます。
切り返しでは、相手を急かさず選択肢を出します。理解、関心、懸念のどれを確認したいのかを決めてから質問すると、次の会話へ戻りやすくなります。
カメラOFFでは役割に合わせて指名する
カメラOFFの参加者が多い場合は、役割に合わせて指名します。例文は、運用面はどなたが確認されますか、と聞くと、参加者の関心を拾いやすくなります。
全員に同じ質問を投げると、誰も答えない時間が生まれます。利用者、推進者、承認者の役割を分けて聞くと、発言のきっかけを作れます。
指名する時は詰問にしません。確認したい論点を先に伝えたうえで、担当領域として意見をもらう形にすると、オンラインでも会話が崩れにくくなります。
チャットのみの相手には選択肢で聞く
チャット反応だけの相手には、選択肢で聞きます。例文は、Aの導入負荷とBの費用感では、どちらが先に確認したい点ですか、と短く聞く形です。
自由回答を求めると、チャット入力の負荷が高くなります。選択肢を出せば、相手は短い返信で関心や懸念を示せます。
チャットで出た回答は、音声で復唱して合意に変えます。記録だけに残すのではなく、次に何を説明するかをその場で明確にします。
次回持ち越しを防ぐ聞き方
次回持ち越しを防ぐには、検討条件、決裁者、社内説明材料、次回までの確認事項を商談中にそろえます。検討しますを終点にせず、次回までに誰が何を確認するかを残します。
検討しますの前に条件を確認する
検討しますという返答の前に、検討条件を確認します。例文は、前に進めるか判断するうえで、価格、運用、効果のどれが一番大きい論点ですか、です。
条件を聞かないまま商談を終えると、フォロー内容が一般的な資料送付になります。顧客の判断軸が分かれば、次に送る資料や確認事項を絞れます。
マネージャーは、商談メモに検討条件が残っているかを見ます。条件がない案件は、温度感ではなく情報不足としてレビューします。
決裁者不在なら社内説明の材料を聞く
決裁者が不在なら、社内説明に必要な材料を聞きます。例文は、社内で説明される時に、費用対効果と運用負荷のどちらを先に補足すべきですか、です。
担当者だけの納得では、オンライン商談は前に進みません。決裁者が何を確認するかを聞き、提案資料や事例をその論点に合わせます。
決裁者確認は、相手を軽く見る質問ではありません。社内説明を支援するための確認として伝えれば、次回の参加者や資料準備を自然に合意できます。
フォローは合意事項から書く
商談後のフォローは、合意事項から書きます。例文は、本日合意した確認事項は3点です。と始めると、相手が次に見るべき内容を理解しやすくなります。
議事録を長く送るだけでは、次の行動は決まりません。合意事項、未確認事項、双方の担当、期限を分けて書くと、次回までの進行を管理できます。
フォロー文面は、商談中に決めた内容と一致させます。商談後に新しい論点を増やすと、顧客は何を判断すべきか分からなくなります。
スクリプトをチームで改善する
スクリプトは、個人のメモで終わらせず、録画レビュー、ロープレ、週次更新で改善します。営業マネージャーは、反応と次回行動を見て更新します。
録画レビューは話し方より反応を見る
録画レビューでは、話し方より顧客の反応を見ます。説明の長さ、質問後の沈黙、資料共有中の発言、次回合意の有無を確認します。
声の印象だけを指摘すると、担当者は表現を直すだけになります。どの質問で相手の判断条件が出たかを見れば、次に残すべき発話が分かります。
レビュー結果は、NG発話と推奨発話に分けて記録します。言ってはいけない言葉だけでなく、次に使う質問まで残すことが条件です。
ロープレは失敗場面だけを切り出す
ロープレでは、商談全体ではなく失敗場面だけを切り出します。冒頭合意、反応確認、決裁者確認、次回合意など、一つの場面に絞ると練習しやすくなります。
全体を通す練習は時間がかかり、何を直すべきか曖昧になります。失敗場面を短く切り出せば、同じ質問を何度も試せます。
AIロープレや録画レビューを使う場合も、練習テーマを一つに絞ります。練習回数だけでなく、次の実商談で変える行動を決めます。
オンライン商談全体の流れを合わせて直す場合は、オンライン商談の進め方も参考になります。
週次でNG発話と推奨発話を更新する
週次でNG発話と推奨発話を更新します。商談録画やメモから、検討しますで止まった発話と、次回合意につながった発話を分けます。
更新対象は、長いマニュアルではなく短い例文です。現場が翌週に使える質問へ落とし込むと、改善が日常業務に入りやすくなります。
営業マネージャーは、更新した例文が実商談で使われたかを確認します。使われていなければ、例文の質ではなく運用の置き場所を見直します。
対面商談を含む話法設計は、営業トークスクリプトの作り方で整理できます。
関連するオンライン商談設計の補足
オンライン商談のスクリプトは、単独の言い回しだけでは改善しません。商談前の準備、商談中の進行、商談後のフォローまで同じ流れで見直します。
関連する記事を合わせて確認すると、例文を増やすだけでなく、営業プロセス全体のどこを直すべきか判断しやすくなります。次の商談で試す改善点も選べます。
周辺論点を広げる場合は、オンライン商談の進め方も確認できます。スクリプトを単独で直さず、商談前後の設計と合わせて見直します。
営業AI・営業DX オンライン商談のカンペ作成方法|商談漏れを防ぐ5手順
よくある質問
オンライン商談の冒頭では何を話せばいいですか?
最初に商談の目的と終了時のゴールを合意します。本日の最後に何を判断できる状態にしたいですか、と聞くと、相手の期待、判断条件、営業側の説明順を合わせやすくなります。
オンライン商談で相手の反応が薄い時はどうしますか?
説明を増やす前に、理解、関心、懸念のどれを確認したいか決めます。沈黙なら選択肢で聞き、カメラOFFなら役割に合わせて指名し、チャット中心なら短く答えられる質問にします。
オンライン商談のスクリプトは丸暗記すべきですか?
丸暗記ではなく、冒頭合意、課題確認、画面共有、理解確認、次回合意の流れを覚えます。例文は補助として使い、相手の発言や検討状況に合わせて質問を変えると会話が止まりにくくなります。
まとめ
オンライン商談スクリプトのコツは、発話を丸暗記することではなく、商談を会話設計として扱うことです。冒頭合意、確認質問、画面共有、理解確認、次回合意の流れをそろえると、説明だけで終わる商談を減らせます。
反応が薄い時は、説明量を増やす前に質問を変えます。沈黙、カメラOFF、チャット中心の反応では、相手が答えやすい聞き方を選ぶことが判断条件です。
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