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営業マネージャーの1on1のやり方|成果につなげる進め方と質問例

営業マネージャーの1on1のやり方|成果につなげる進め方と質問例

▼ この記事の内容

営業マネージャーの1on1は、案件確認だけでなく成果につながる行動を合意する場です。事前に見るデータを絞り、現状、障害、次の行動を質問で整理し、次回までの実行内容と支援内容を記録して週次で見直します。

営業マネージャーの1on1は、部下と話す時間を確保するだけでは成果につながりません。案件確認、助言、雑談が混ざると、面談後に何を変えるかが曖昧になります。

成果につなげるには、1on1を週次の育成サイクルとして設計します。商談ログや活動量を見たうえで、本人の課題、障害、次に試す行動を短く合意します。

この記事では、営業マネージャー向けに1on1の準備、質問例、進め方、避けたい失敗、商談レビューとの分け方、営業DXでの改善方法を整理します。

営業組織の1on1を案件確認で終わらせず、行動改善までつなげたい場合は、先に営業DXと育成支援の進め方を確認できます。


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営業マネージャーの1on1の進め方

営業マネージャーの1on1は、部下の案件状況だけでなく、成果につながる行動を一緒に決める場です。準備、質問、合意、フォローを固定します。

案件確認で終えず行動改善につなげる

営業マネージャーの1on1は、案件確認ではなく行動改善を決める面談です。商談状況は材料として扱い、本人が次に変える行動、支援が必要な障害、期限を合意します。毎週見直します。

案件の数字だけを聞くと、1on1は報告会になります。部下はよい情報を優先して話しやすく、失注リスクや困っている点が遅れて出ます。目的を行動改善に置くと、質問の順番が変わり、今週の結果、つまずいた場面、次に試す行動、マネージャーの支援を確認できます。

運用基準としては、案件の良し悪しを評価する前に、本人が変えられる行動か、マネージャーの支援で解消できる障害か、次回までに確認できる材料があるかを分けます。

Salesforce Trailheadの1on1ガイドでは、定期的な1on1を動機や課題を理解する場として説明しています。Salesforce Trailheadの1on1ミーティング教材も参考に、案件確認と育成会話を分けます。

参考:Salesforce Trailhead: Effective 1:1 Meeting Strategies|Salesforce Trailhead

事前に確認するデータを絞る

1on1前に見るデータは、活動量、商談進捗、前回合意の3つに絞ります。すべての数値を持ち込むと、会話が評価面談のようになります。

活動量では、架電、メール、商談設定などの行動を見ます。商談進捗では、停滞案件や次回予定の有無を確認します。前回合意は、実行できたかどうかだけでなく、実行を妨げた条件も見て、できなかった理由を責めず、次に動ける条件へ変えます。

活動量、商談進捗、前回合意は、1on1で扱う論点を決めるための材料です。数字が悪い項目だけを責めるのではなく、どの行動を変えると次回商談に影響するかを確認します。

最後に次のアクションを合意する

1on1の最後は、次アクションを一つ以上合意します。何を、いつまでに、どの商談や行動で試すかを決めると、面談が成果行動へつながります。

合意は、部下自身の言葉で確認します。マネージャーが決めた行動を押しつけるより、本人が選んだ行動のほうが実行されやすくなります。次回の1on1では、合意した行動から始めることで、単発の助言ではなく継続的な育成になります。

次アクションは、部下が自分で実行できる単位まで小さくします。マネージャー側の支援が必要な場合は、同席、資料確認、練習時間などを次回までの約束に含めます。

1on1前に整えておく準備

1on1の質は、面談中の話し方だけで決まりません。事前に見る材料を絞り、部下が話したいテーマも受け取っておきます。

商談ログと活動量を確認する

準備では、商談ログと活動量を先に確認します。商談の進捗、次回予定、顧客からの反応が分かると、面談で聞くべき論点を絞れます。

活動量は、多い少ないだけで判断しません。成果につながる活動か、停滞案件に必要な接点が作れているかを確認します。

営業KPIを設計する方法は、営業KPIを設計する方法でも整理しています。1on1前の準備をそろえると、行動と成果の関係を確認しやすくなります。

営業AI・営業DX 営業KPIの設計方法|進め方と失敗回避

前回合意した内容の進捗を見直す

前回合意の進捗は、1on1の冒頭で確認する材料です。約束を管理するためではなく、行動が成果に近づいたかを一緒に見るために使います。

実行できていない場合は、意思の問題にしません。時間、顧客反応、知識不足、優先順位の衝突など、実行を止めた条件を分解します。

進捗確認が習慣になると、1on1は毎回つながります。部下も、面談で話した内容が次回まで残ることを理解できます。

部下に話したいテーマを選んでもらう

営業マネージャーだけが議題を決めると、部下の困りごとが後回しになります。面談前に、本人が相談したいテーマを一つ選んでもらいます。

テーマは、案件、顧客対応、スキル、時間の使い方、キャリアなどから選べます。本人が選ぶことで、会話への主体性が高まります。

ただし、自由すぎる議題は散らかります。今週の成果に関係するテーマ、次の行動に変えられるテーマに絞ると、面談後に動きやすくなります。

成果につなげる1on1の質問例

1on1では、答えを与える前に質問で状況を整理します。現状、障害、選択肢、次の行動の順に聞くと、本人の思考を引き出せます。

現状を具体的に把握する質問

現状確認では、事実と解釈を分けて聞きます。今週うまく進んだ商談、止まった商談、顧客から得た反応を本人の言葉で説明してもらいます。

質問例は「今週、一番前に進んだ行動は何ですか」「顧客の反応で判断が変わった点は何ですか」です。数字だけでなく変化を聞きます。

現状を聞くときは、すぐに助言しません。部下が自分で状況を整理できる時間を残すことで、次の質問が深くなります。

障害を分解して見える化する質問

障害を分解する質問は、行動を止めている条件を特定するために使います。「何が一番の妨げですか」「自分で変えられる部分はどこですか」と聞き、支援対象を具体的に絞ります。

Salesforce Trailheadのコーチング教材では、障害や選択肢を問う開かれた質問が紹介されています。Salesforce Trailheadのコーチング教材を参考に、答えを急がず本人の整理を促します。

障害が顧客側にある場合は、次に確認する相手や条件を決めます。本人側にある場合は、練習、同席、資料準備などの支援に落とします。

参考:Salesforce Trailhead: Coach and Develop Others|Salesforce Trailhead

次の行動を決める質問

次の行動を決める質問では、選択肢を本人に出してもらいます。「次に試せる行動は何ですか」「いつまでに実行しますか」と聞きます。

行動は大きくしすぎません。決裁者へ確認する、次回商談で課題を聞き直す、提案資料を修正するなど、週内に実行できる単位へ分けます。

営業マネージャーに必要なスキルは、営業マネージャーに必要なスキルも確認できます。質問を固定すると、1on1の再現性が高まります。

営業戦略・KPI設計 営業マネージャーに必要なスキル5選|新任の実践手順

1on1で避けたい進め方

1on1で避けたいのは、案件詰め、一方的な助言、記録なしの終了です。短時間でも、この3つを避けるだけで面談の意味が変わります。

案件の詰めだけで終わらせない

案件詰めだけで終わる1on1は、部下にとって報告負担になります。売上見込みや失注リスクは確認しますが、それだけでは行動改善に残りません。

案件の話をする場合も、本人の行動へ戻します。次回商談で何を聞くか、どの関係者へ接点を作るか、どの準備を変えるかを確認します。

案件レビューが必要なときは、別枠で扱います。1on1では、本人が成長するための振り返りと次アクションに時間を残します。

一方的な助言を続けない

マネージャーが一方的に助言し続けると、部下は答えを待つようになります。短期的には速く見えても、自分で考える機会が減ります。

助言が必要な場面では、先に本人の考えを聞きます。選択肢、判断理由、不安な点を確認してから、足りない視点を補います。

助言は、行動に変わる形で伝えます。抽象的な励ましではなく、次回商談で聞く質問や準備する資料まで具体化します。

記録を残さずに終わらせない

記録なしで終わる1on1は、次回につながりません。話した内容、決めた行動、必要な支援を短く残すだけでも、継続性が生まれます。

記録は詳細な議事録である必要はありません。合意した行動、期限、マネージャーの支援だけを残せば、次回の確認材料になります。

記録を残すと、部下の変化も見えます。同じ課題が続くのか、行動が変わったのかを確認し、育成テーマを更新できます。

1on1と商談レビューの分け方

商談レビューと1on1は混同しやすいですが、見る対象が違います。商談レビューは案件、1on1は本人の行動と成長を扱います。

商談レビューでは案件を扱う

商談レビューでは、案件の進捗、受注確度、次回予定、関係者、リスクを扱います。目的は、受注に向けて必要な確認事項と次回商談の判断をそろえることです。

営業マネージャーは、案件レビューで事実を確認します。顧客の反応、決裁者の関与、競合状況など、受注に影響する条件を見ます。

ここで出た課題は、1on1の材料になります。商談で質問が浅い、次回合意が弱いなど、本人の行動課題に変換します。

1on1では本人の行動を扱う

1on1では、本人がどの行動を変えるかを扱います。案件そのものより、準備、質問、提案、振り返り、時間の使い方を見ます。

部下が困っている場合は、案件の正解を渡す前に、本人が何を試したかを聞きます。そこから支援内容を決めます。

本人の行動に焦点を当てると、面談後に再現できる学びが残ります。別の商談でも使える判断軸や質問が増えます。

両方を週次サイクルでつなぐ

商談レビューと1on1は、同じ週次サイクルでつなぎます。案件レビューで見つけた課題を1on1へ持ち込み、1on1で決めた行動を次の商談で試します。

週次でつなぐと、会議が分断されません。案件の結果、本人の行動、次の支援が一つの流れで見えるようになります。

営業マネージャーは、両方を同じ資料に詰め込まないようにします。目的を分けるほど、短い時間でも会話の焦点が合います。

営業DXで1on1を改善する方法

営業DXは、1on1を効率化するだけでなく、振り返り材料をそろえるために使います。会話ログ、活動データ、商談情報を育成テーマへ変えます。

会話ログを育成テーマに変える

会話ログや商談記録は、部下を監視するためではなく、育成テーマを見つけるために使います。質問の深さ、次回合意、顧客課題の捉え方を見ます。

ログを使うと、記憶に頼らず振り返れます。うまくいった会話と止まった会話を比べ、次に練習するテーマを決めます。

育成テーマは、本人と共有できる形にします。改善点だけでなく、再現したい良い行動も一緒に扱うと、面談が前向きになります。

AIで振り返り材料をそろえる

AIは、1on1前の振り返り材料をそろえる用途で使えます。商談メモの要約、頻出課題、次回確認事項を整理すれば、面談準備の負担を下げられます。

ただし、AIの要約だけで評価を決めません。顧客情報の扱い、記録の正確性、本人の認識を確認し、面談で事実をすり合わせます。

営業の属人化を解消する方法は、営業の属人化を解消する方法でも扱っています。AIは助言者ではなく、振り返り材料を整える補助として使います。

営業AI・営業DX 営業の属人化を解消する方法|原因特定から定着までの進め方4段階

定着支援として活用を検討する

1on1を定着させるには、面談テンプレート、記録項目、週次の確認サイクルをそろえます。マネージャーごとのやり方に任せると、品質がばらつきます。

営業改善プログラム「FAZOM」では、営業活動を結果だけでなく行動指標と振り返り条件で管理する考え方を「メトリクスマネジメント」と呼びます。定着支援として使う場合は、面談回数や時間だけでなく、合意した行動、次回確認の有無、マネージャーの支援内容を継続して見直せる運用基準にします。

営業DXを使う場合も、先に運用ルールを決めますが、何を記録し、誰が見て、次回どのように確認するかが決まっていないと定着しません。営業組織の1on1や育成会話を成果行動へつなげたい場合は、面談設計、記録項目、週次確認の順に棚卸しします。資料で詳しく確認する前に、まず現状の面談設計を見直します。

よくある質問

営業マネージャーの1on1は何分がよいですか?

最初は30分を目安にします。案件確認、本人の困りごと、次アクションを扱うには短すぎると浅くなります。慣れてきたら、週次の確認内容に合わせて20分程度へ調整できます。

1on1で営業数字を聞いてもよいですか?

聞いても問題ありませんが、数字確認だけで終えないことが前提です。数字は会話の入口にし、どの行動が成果や停滞につながったか、次に何を変えるかまで毎回具体的に確認します。

部下が話してくれない場合はどうしますか?

まず議題を本人に選ばせ、答えやすい事実質問から始めます。すぐに助言せず、困っている場面や試した行動を聞くと、面談が詰問ではなく整理の時間になりやすくなります。答えを急がず待ちます。

まとめ

営業マネージャーの1on1は、案件確認だけでなく、部下の行動改善を合意する場として設計します。

事前準備では、活動量、商談進捗、前回合意の3つを見ます。面談では、現状、障害、選択肢、次の行動を質問で整理します。

商談レビューは案件、1on1は本人の行動を扱います。両方を週次でつなぐと、商談課題を育成テーマへ変えられます。

現状の1on1が案件確認で終わると、部下の行動課題が記録に残らず、次回も同じ確認から始まりやすくなります。

営業DXを使う場合は、面談設計、記録項目、週次確認の順に棚卸しすると、マネージャー個人の記憶に頼らず育成テーマを引き継げます。営業組織の1on1を成果行動へつなげたい場合は、以下の資料を面談設計の見直し材料として確認できます。


商談の質を変えて成果につなげる。営業マネージャーが見るべきポイントを、10項目のチェックリスト付きで解説!
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この記事を書いた人
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谷本潤哉
元電通、2016年創業。株式会社FAZOM代表取締役。自らの組織崩壊を原点に、営業プロセスを数字で再現する独自メソッド「メトリクスマネジメント」を体系化。累計200社超の営業組織を支援し、売上向上・新人の早期戦力化など成果を創出。