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受注率上げるには?意味と実務での使い方

受注率上げるには?意味と実務での使い方

▼ この記事の内容

営業の受注率が低い原因は、商談数不足ではなく、初回商談の課題合意、提案前の決裁条件確認、競合比較、クロージング、失注レビューのどこかにあります。工程ごとに数字と会話を分けて見れば、次に変える行動を決められます。

営業マネージャーが受注率の低さを感じると、提案資料の修正やクロージング強化に目が向きがちです。しかし、実際には初回商談の課題合意や決裁者確認で詰まりが起きている場合があります。

受注率を上げるには、商談プロセスを一つの平均値で見ないことが重要です。初回商談、提案、クロージング、失注後の振り返りに分けると、改善すべき会話と行動が見えます。

この記事では、営業の受注率が低い原因をプロセス別に整理します。受注率の定義、主な低下要因、改善手順、失敗しやすい運用を確認します。 営業組織の課題を先に棚卸ししたい場合は、以下の資料で商談品質や営業マネジメントの論点を確認できます。


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受注率低下を商談工程ごとに切り分ける

営業の受注率が低いときは、商談全体を一つの数字で見ず、初回商談、提案、クロージング、失注レビューに分けます。工程を分けると、商談量の問題か、商談品質の問題かを判断できます。

受注率低下は商談数不足とは別に切り分ける

受注率低下は、商談数不足とは別に切り分けます。商談数が足りない状態で受注率だけを見ても、入口不足と商談品質の問題が混ざり、改善策を誤りやすくなります。まず分けます。

まず、必要売上に対して商談数が足りているかを確認します。商談数が不足しているなら、受注率改善よりも入口づくりが先です。

商談数が足りているのに受注率が低い場合は、商談の中身を見ます。課題合意、提案内容、決裁者確認、次回合意のどこで止まるかを確認します。

この切り分けを先に行うと、量を増やす施策と商談品質を直す施策を混同しません。改善会議の論点も絞れます。

受注率を上げる前に定義をそろえる

受注率を上げる前に、分母と分子の定義をそろえます。商談化した案件を分母にするのか、提案済み案件を分母にするのかで、改善対象は変わります。

定義が曖昧なまま担当者比較をすると、案件条件や商談フェーズの違いを見落とします。比較する前に、対象期間、商材、顧客規模をそろえます。

営業会議では、受注率の数字だけでなく、どの定義で出した数字かを確認します。定義がそろうと、改善テーマを具体化できます。

定義をそろえた後で、工程別の差分を見ます。数字の前提がそろえば、担当者ごとの支援内容も決めやすくなります。

平均値だけでは弱い工程が見えない

平均受注率だけを見ると、弱い工程が見えません。初回商談は強いのに提案後に落ちる場合と、提案前に案件が止まる場合では、打ち手が違います。

工程別に見ると、商談化率、提案化率、受注率を分けて確認できます。どの段階で顧客が離れているかを見れば、次に変える行動が決まります。

平均値は全体傾向を見る入口です。実際の改善では、案件単位の会話、失注理由、次回行動まで確認します。

弱い工程を特定できれば、改善行動は小さくできます。次回商談で変える質問や確認項目まで落とし込みます。

売上回復に向けて営業指標を分解する考え方も、受注率と商談数を切り分ける際に参考になります。

受注率を下げる4つのボトルネック

受注率が低い原因は、提案資料やクロージングだけではありません。初回商談の課題合意、決裁条件の確認、競合比較の軸、商談終盤の合意形成を順に確認します。

原因起きる場面確認する指標
課題合意が浅い初回商談課題確認率
決裁条件が不明提案前決裁者確認率
比較軸を握れていない提案競合失注率
押し込みになる終盤次回合意率

初回商談で課題合意が浅い

初回商談で課題合意が浅いと、提案後に受注率が下がります。顧客が何に困っているかだけでなく、なぜ今変える必要があるかまで確認できていません。

課題合意が浅い商談では、提案資料の説明量が増えます。顧客の優先順位が見えないため、営業側の訴求が広がりやすくなります。

改善するには、課題、影響範囲、放置した場合の損失を初回商談で確認します。提案前に顧客と問題設定を合わせます。

提案前に決裁条件を確認できていない

提案前に決裁条件を確認できていないと、受注直前で案件が止まりやすくなります。予算、稟議、比較先、関係者を把握しないまま提案に進むためです。

決裁条件は、提案後に聞くより提案前に確認します。誰が判断し、何を比較し、いつまでに決めるのかを押さえると、提案内容を合わせやすくなります。

営業マネージャーは、提案前レビューで決裁者、予算、導入時期、比較軸を確認します。抜けがあれば、提案前に追加ヒアリングを入れます。

競合比較の軸を握れていない

競合比較の軸を握れていないと、価格や機能だけで比較されます。顧客が何を基準に選ぶかを営業側が把握できていないため、提案の強みが伝わりにくくなります。

比較軸は、顧客課題と導入後の変化から作ります。業務時間、マネージャー負荷、商談品質など、顧客が評価しやすい観点へ落とします。

提案では、競合名を聞くだけでなく、顧客が比較で重視する条件を確認します。条件を握ると、提案の優先順位が明確になります。

クロージングが押し込みになっている

クロージングが押し込みになると、顧客の不安が残ったまま商談が進みます。導入後の運用、関係者合意、費用対効果への疑問が残ります。

受注率を上げるクロージングは、最後に強く迫ることではありません。提案前から合意条件を確認し、終盤では未解決の不安を一つずつ扱います。

次回行動を明確にすることも重要です。誰が何を確認し、いつ判断するかを合意できれば、商談の停滞を減らせます。

初回商談から失注後までの改善手順

受注率を上げるには、初回商談で課題を深め、提案前に合意条件を整理し、提案で比較軸を示し、終盤で次回行動を決めます。失注後は理由を分類し、次の質問へ戻します。

工程改善行動見る数字
初回商談課題と影響範囲を確認課題確認率
提案前決裁条件を整理提案化率
提案比較軸を提示競合失注率
終盤次回行動を合意次回合意率
失注後理由を分類再現防止項目

初回商談は課題と影響範囲を確認する

初回商談では、顧客課題と影響範囲を確認します。困りごとの有無だけでなく、売上、工数、育成、顧客対応にどんな影響が出ているかを聞き、優先度まで具体的に合わせます。

影響範囲が分かると、提案の優先順位を決めやすくなります。営業側の説明ではなく、顧客の変えたい状態から提案を組み立てます。

レビューでは、初回商談後に課題、背景、関係者、次回行動が記録されているかを確認します。記録が薄い案件は提案前に補います。

提案前に合意条件を整理する

提案前には、顧客と合意すべき条件を整理します。解決したい課題、判断者、比較条件、導入時期、予算感が曖昧なまま提案しないようにします。

合意条件を整理すると、提案後の手戻りが減ります。顧客の判断基準に合わせて提案できるため、説明の焦点も絞れます。

マネージャーは、提案前レビューで合意条件の抜けを確認します。抜けがある場合は、提案資料の修正より追加質問を優先します。

提案では比較軸を先に示す

提案では、機能説明の前に比較軸を示します。顧客が何を基準に選ぶべきかを整理すると、自社提案の位置づけが伝わりやすくなります。

比較軸は、価格、機能、サポートだけにしません。導入後の運用負荷、営業マネージャーのレビュー工数、現場定着まで含めます。

比較軸を先に示すと、競合比較で話が散りにくくなります。顧客課題に戻しながら、選定条件を確認できます。

クロージングでは次回行動を明確にする

クロージングでは、契約を迫るより次回行動を明確にします。確認する資料、参加すべき関係者、判断期限を決めると、商談が止まりにくくなります。

顧客が迷っている場合は、反論を一つずつ扱います。費用、運用負荷、効果の見通しなど、残っている不安を確認します。

次回行動の合意は、受注率改善の重要な先行指標です。終盤の会話をレビューし、曖昧な終わり方を減らします。

失注後は理由を分類して次の質問に戻す

失注後は、理由を分類して次の質問に戻します。価格、競合、時期、課題認識不足、決裁者不在を分けると、次回商談で確認すべきことが見えます。

失注理由を自由記述だけで残すと、改善に使いにくくなります。分類項目と具体コメントをセットで残すと、同じ失注の再発を防ぎやすくなります。

週次レビューでは、失注理由から次回の質問を一つ決めます。振り返りを責任追及ではなく、商談行動の改善へ戻します。

商談プロセスの見直しをチームで進めたい場合は、以下の資料も確認できます。


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受注率改善で数字だけを追うリスク

受注率改善では、高確度案件だけを追う、提案資料だけを直す、失注理由を担当者任せにする失敗を避けます。数字をよく見せる運用ではなく、商談行動を変える運用にします。

商談数を減らして高確度案件だけ追う

受注率だけを強く追うと、高確度案件だけを選ぶ動きが起きます。短期的に受注率は上がっても、商談母数が減れば売上は伸びにくくなります。

受注率は、商談数や提案数と合わせて見ます。入口を絞りすぎていないか、売上全体が増えているかを確認します。

マネージャーは、受注率の改善と商談母数の維持を同時に見ます。数字の見栄えだけで評価せず、売上全体への影響まで確認します。

提案資料だけを直す

受注率が低いと、提案資料だけを直したくなります。しかし、課題合意や決裁条件が不足していれば、資料を直しても受注率は大きく変わりません。

資料改善は有効ですが、提案前の会話とセットで見ます。どの課題に対する提案なのか、顧客が何を判断するのかを明確にします。

提案資料を直す前に、失注案件の商談メモを確認します。提案内容ではなく、前提条件の確認不足が原因のこともあります。

失注理由を営業担当者任せにする

失注理由を営業担当者任せにすると、記録の粒度がばらつきます。価格負け、時期ずれ、ニーズなしなどの言葉だけでは、次の改善行動が決まりません。

失注理由は、分類と具体例をセットで残します。競合に負けたなら、比較軸、決裁者、提案タイミングのどこで負けたかまで確認します。

マネージャーがレビューで扱うことで、失注理由は育成材料になります。個人の反省で終わらせず、次の商談で試す質問へ変えます。

受注率改善を継続運用に変える

受注率改善を継続するには、週次レビュー、商談ログ、営業AIをつなげます。受注率の数字だけを追うのではなく、どの会話と行動を変えるかまで決める運用にします。

週次レビューで見る指標を決める

週次レビューでは、受注率だけでなく、商談数、提案化率、次回合意率、失注理由を確認します。指標を増やしすぎず、今週変える行動に近い数字を選びます。

レビューの目的は、未達を説明することではありません。どの工程で止まっているかを確認し、次回商談で試す行動を決めることです。

指標を固定すると、マネージャーごとの見方のばらつきが減ります。担当者も、何を改善すべきかを理解しやすくなります。

商談ログを育成テーマに変える

商談ログは、受注率改善の育成テーマに変えられます。失注した商談の会話を確認し、課題確認、決裁者確認、次回合意のどこが弱かったかを見ます。

ログを聞くときは、良し悪しの感想で終えません。次回商談で使う質問、確認する条件、避ける説明を決めます。

育成テーマにすると、受注率改善が個人任せになりにくくなります。チームで同じ観点を使えるため、改善の再現性が高まります。

営業AIで改善サイクルを短くする

営業AIを使うと、商談ログの要約、失注理由の整理、改善候補の抽出を短時間で行えます。マネージャーは、分析作業より判断と育成に時間を使えます。

営業DXは、ツール導入だけでなく業務とデータの見直しを含みます。デジタル変革の基本観点は、経済産業省のDX関連情報も参考になります。

AIで候補を出し、週次レビューで人が判断する流れにすると、改善サイクルが短くなります。受注率改善を一度きりの施策で終わらせず、継続運用にできます。

よくある質問

受注率が低い場合は何から確認すべきですか?

最初に商談数と受注率を分け、受注率だけが低いのかを確認します。そのうえで、初回商談、提案、クロージング、失注理由のどこで顧客が止まっているかを案件単位で見ます。

受注率を上げるには営業研修だけで足りますか?

研修だけでは一時的な改善で止まりやすくなります。商談ログ、失注理由、週次レビューをつなげ、次回商談で変える質問や確認項目まで決める運用にします。継続確認も置きます。

受注率を追うと商談数が減ることはありますか?

高確度案件だけを追う運用になると、商談母数が減ることがあります。受注率は商談数、提案数、平均単価と合わせて見て、売上全体が伸びるかを月次で確認します。偏りも見ます。

まとめ

営業の受注率が低い原因は、商談全体を平均値で見ても分かりません。初回商談、提案、クロージング、失注レビューに分けると、改善すべき行動が見えます。

受注率を上げるには、課題合意、決裁条件、比較軸、次回行動を確認します。失注理由を分類し、次の商談で試す質問へ戻します。

受注率改善を営業マネジメントに組み込みたい場合は、営業AIや商談レビューの設計資料で支援内容を確認できます。


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この記事を書いた人
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谷本潤哉
元電通、2016年創業。株式会社FAZOM代表取締役。自らの組織崩壊を原点に、営業プロセスを数字で再現する独自メソッド「メトリクスマネジメント」を体系化。累計200社超の営業組織を支援し、売上向上・新人の早期戦力化など成果を創出。